https://youtu.be/Du04mQf_WBQ
↑ネットワーク外部性を動画でも解説中↑
どうもたかぴーです。
今回解説していきたいのはズバリ『ネットワーク外部性』です。
経済・経営学を学んだことがないと、なかなか耳にしない言葉ですが、一度覚えると世の中の見方が変わります。
なぜなら、儲かっているビジネスがなぜ儲かっているのか見抜くことができるからです。
では前置きはこのくらいにして、まずは経済学用語の『外部性』の説明からいきましょう。
ネットワーク外部性の『外部性』とは?
そもそも『ネットワーク外部性』の『外部性』って何かわかるかな?
具体的にはどういうことでしょうか?
ラーメン屋は毎日ラーメンの味を追求したり、接客を頑張ったりするよね。
こうやってラーメン屋さんは自助努力で何とか売上を伸ばそうとしているよね。
こういった売上の増減は、ラーメン屋さんとしては自助努力によるものじゃないよね。
ちなみに、外部性によって売上が下がる場合は「負の外部性」
逆に外部性によって売上が上がる場合は「正の外部性」と言うんだ。
あっ!でも私のアルバイト先では「雨の日限定セール」がありますよ!
これは自助努力ですよね!?
ビジネスを成功させるには外部性に上手く対応することがとても大切なんだ。
つかさちゃんが今言ってくれた「雨の日限定セール」は負の外部性に対する対策といえるね。
逆に近くでイベントがあった場合は、「イベントにちなんだ限定ラーメン」をやると、より売上が伸びるかもしれないね。
『外部性』とは『外から受ける影響』のこと
自営業も含めた、あらゆる企業は売上増加、収益増加のために自助努力を惜しみません。
しかし、自助努力だけではどうしても売上をコントロールできません。
それは自社の自助努力ではどうしようもない出来事によって、売上に影響を受けてしまうからです。
この自助努力の外から受けるを『外部性』と言います。
外部性は2種類あり、『正の外部性』と『負の外部性』があります。
『正の外部性』とは、売上増加が見込める外部性です。
逆に『負の外部性』とは、売上減少が予測される外部性ですね。
具体的な例は以下の通りです。
『正の外部性』
・高速道路など交通網の拡充
・お店の近くでのイベント、お祭り
『負の外部性』
・天候の悪化
・公害(においや放射線汚染など)
・風評被害
企業はこういった外部性へも上手く対応していかなければなりません。
ネットワーク外部性ってなに?
ネットワーク外部性とは『同じ製品を買う人が増えれば増えるほど、その製品の価値が増加すること』を言うんだ。
なんだか魔法みたいな話ですね…。
このネットワーク外部性の説明には、よく『電話』が例に使われるよ。
ここで質問だけど、世界中に電話が1つしかなかったらどうだろう?
それって意味がないんじゃ…。
また、電話を持っている人が増えれば増えるほど、電話できる人が増えて、より便利になっていくよね。
これは『電話を買う人が増えれば増えるほど、電話の価値が増加している』と言い換えられるんだ。
また、ネットワーク外部性は『直接的効果』と『間接的効果』の2種類があるよ。
『直接的効果』は今の電話の例のように、『同じ製品を買う人が増えれば増えるほど、その製品の価値が増加する性質』のことで、
『間接的効果』は『ある製品を買う人が増えれば増えるほど、別の製品の供給が促進され、結果としてその製品の価値が増加する性質』のことを言うよ。
具体的にはどういうことでしょうか?
スマートフォンは様々なアプリのおかげで、より便利になっているよね。
より便利なアプリが多く開発されることで、スマートフォンは多くの人が購入するようになるんだ。
つまり、『スマートフォンを買う人が増えるほど、アプリもどんどん開発されて、結果としてスマートフォンの価値がさらに上がっている。』と言い換えられるよね。
確かに直接的効果とは少し違いますね。
だからスマートフォンは『ネットワーク外部性』の『直接的効果』と『間接的効果』の両方が強く働いている製品と理解できるんだ。
これがスマートフォンを全世界にこんなにも普及した理由だね。
『ネットワーク外部性』とは まとめ
世の中には様々な製品がありますが、購入者が増加するほどにその製品の価値が増加するものがあります。
製品とその購入者の数に着目したのが『ネットワーク外部性』の特徴です。
『ネットワーク外部性』には2種類あり、『直接的効果』と『間接的効果』があります。
直接的効果は『同じ製品を買う人が増えれば増えるほど、その製品の価値が増加する性質』で、
間接的効果は『ある製品を買う人が増えれば増えるほど、別の製品の供給が促進され、結果としてその製品の価値が増加する性質』です。
先に見た『電話』では『電話の購入者が増えるほど、通話できる人が増え、結果的に電話の価値が向上』しました。
これはネットワーク外部性の直接的効果によるものです。
また、『スマートフォン』では、『スマートフォンの購入者が増えるほど、開発されるアプリが増え、スマートフォンの利便性が向上』しています。
これはネットワーク外部性の間接的効果ですね。
その他の例としては以下の通りです。
『直接的効果』
・SNSサービス
・対戦型オンラインゲーム
・英語などの言語
『間接的効果』
・ゲーム機とゲームソフト
・CDプレイヤーとCD
・PC・スマートフォン向けOS
ネットワーク外部性を上手く利用すると、爆発的に普及する傾向があります。
次はその理由を見ていきましょう。
なぜネットワーク外部性を利用すると儲かるのか?
ここまでの説明でなんとなく理由がわかる気がします。
つまり、一度ネットワーク外部性が発揮されて、市場で大きくシェアを取った製品は、まず負けることがないんだよ。
この理由はわかるかな?
そこで新しい製品が参入しても、その製品には利用者が少なくて価値が低いからではないでしょうか?
ネットワーク外部性が発揮される製品は、その製品を『いかに上手く作り込むか』よりも、『いかに利用者を増やすか』が大きな競争ポイントとなるんだ。
だから市場はほとんど独占・寡占状態になり、結果としてシェアを拡大した企業は大きな利益を得られるんだ。
おーえすっていうやつですよね。
もともとこの『Windows』をIBM社のPCのためだけに開発していたんだ。
その頃は『Windows』以外にも様々なOSが世の中にあったんだよ。
『Windows』は他のOSと比べて圧倒的に優秀だったから、PCメーカーはこぞってOSとしては『Windows』を採用したんだ。
そうすると今度は『Windows』向けのアプリケーションがどんどん開発されていったんだよ。
最後には『Windowsの購入者が増えるほど、開発されるアプリが増え、結果としてWindowsの価値が向上』したんだ。
これはネットワーク外部性の間接効果が発揮されたといえるね。
ネットワーク外部性の直接的効果が発揮された例はSNSサービスがあるよ。
ネットワーク外部性が発揮されると、市場は独占状態となり、結果として儲かる
いかがでしたでしょうか?
ネットワーク外部性が一度発揮されると、その製品の価値は利用者の数に大きく依存します。
すなわち、どれだけ早く市場シェアを拡大するかが競争のポイントであり、
一度業界のNO.1になると、その地位は揺るぎないものとなります。
また、ネットワーク外部性が働いた市場にとって、新規参入は利用者にとっての不利益にもなります。
例えば、今現在スマートフォンではiOSとAndoroidの2大市場に分かれていますが、それぞれ利用できるアプリが異なることがありますよね?
これは2企業にとっての差別化ではありますが、利用者にとってはとても不便です。
ここで新たなスマートフォン向けOSが開発され、それでしか使えないアプリがさらにでてきたらどうでしょう?
さらにスマートフォンアプリ市場が複雑になって、利用者はさらに不便に感じてしまうでしょう。
最悪の場合、新規参入はスマートフォン市場全体の縮小に繋がる可能性まであるのです。
このように、ネットワーク外部性が働く市場では、新規参入が阻害され
業界No.1企業は儲かり続けることができるのです。
こういった視点で世の中のビジネスを見てみると、ネットワーク外部性が発揮されているビジネスをいくつも見つけることができます。
そして、そのビジネスの業界No.1は他の追随を許さないほど圧倒的な強さを誇っているでしょう。
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