経営戦略とマーケティングの違いを詳しく解説してみた
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経営戦略とマーケティングの違いを詳しく解説してみた

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経営学を勉強したり、あるいはニュース記事を読んだりすると、
「経営戦略」「マーケティング」という言葉をよく目にしますよね。
会社の売上を伸ばすためにはどちらも大切だということはわかります。

でも、両者の違いを詳しく説明できる人は少ないのではないでしょうか?

確かにどちらも会社経営に関する言葉ですし、辞書で引いてもイマイチよくわかりません。
そこで今回は、経営戦略・マーケティングの違いをできる限りわかりやすくまとめてみました!

正確な言葉の意味を知ると、意外な発見があるかもしれませんね。

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1.マーケティングとは

まずはマーケティングの意味を一言で表したいと思います。

マーケティングとは、自社がターゲットとするお客様を探りだし、そのお客様を自社の製品・サービスを使って喜ばせるために必要なあらゆる活動です。

辞書的な表現をできるだけやさしく表すと上記のようになります。
全然やさしくないという方はごめんなさい。
さらに詳しく見ていきましょう。
ポイントは2つあります。

お客様を探り出すこと

自分たちの製品・サービスは世界中のどんな人にも受け入れられるわけではありません。
自分たちの製品・サービスを求めていると”想定できる”お客様を見つけるところから、マーケティングは始まるのです。

お客様を喜ばせるために必要なあらゆる活動

この”あらゆる活動”が経営戦略との違いを曖昧にする原因ですね。
ここでいうマーケティングにおける活動とは、セグメンテーションターゲティングマーケティングミックスを行うことです。

専門用語が出てきましたね。
ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。

マーケティング活動の定義
①セグメンテーションとターゲティング
②マーケティング・ミックス

2-1.セグメンテーションとターゲティングとは

セグメンテーションとは、市場を細かく切り分けることです。
例えば洋服の市場を切り分ける時は、性別や年齢などで切り分けます。

ターゲティングとは、セグメンテーションで切り分けられた市場のうち、自社が狙う市場を決定することです。

次の図を見てみましょう。

これは洋服の市場を年齢と性別で切り分け、赤枠で囲った30代女性をターゲットと選んだわけですね。

このようにマーケティング活動は、セグメンテーションとターゲティングから始まるのです。

関連記事⇒ターゲティングとセグメンテーションの違い

2-2.マーケティングミックスとは

マーケティングミックスとは、自社がターゲットとするお客様に対する働きかけ方を決定していく行為です。
具体的には、以下の4つの要素について考えます。

マーケティング・ミックスで考える要素
①製品
②流通
③プロモーション
④価格

 

それぞれ英語で表すとProduct/Place/Promotion/Priceと、頭文字に全てPが付くことから「4P」と呼ばれます。
詳しい内容を見ていく前に、図で表してみましょう。

マーケティングミックス

それでは、詳しくみていきます。

2-2-1.マーケティングミックスの4大要素①製品

製品とは、自社で提供する製品・サービスに関するあらゆる内容を考えることを意味します。
具体的には、製品の機能・性能、デザイン・品質などの製品そのものの特徴から、保障やアフターサービスなどの周辺のサービスなども考えます。

2-2-2.マーケティングミックスの4大要素②流通

流通とは、製品が作られてからお客様へ届けられるまでの流れを考えることを意味します。
具体的には、製造者からどのような卸売業者、小売店を利用するかを考えます。
関連記事⇒チャネル政策:閉鎖型と開放型をわかりやすく解説

2-2-3.マーケティングミックスの4大要素③プロモーション

プロモーションとは、お客様に製品・サービスの情報を伝える方法を考えることを意味します。
具体的には、CMや雑誌などでPRしたり、営業マンがお客様に直接営業トークを行う等の販促活動などを考えます。

2-2-4マーケティングミックスの4大要素④価格

価格とは、その名の通り製品・サービスの値段を考えることを意味します。
価格の決め方として、コスト調査や競合企業の価格調査などを行います。

以上のように、セグメンテーションターゲティングマーケティング・ミックスを行うのがマーケティング活動なのです。

2.経営戦略とは

マーケティングは主に製品・サービスを売ることに関する活動のことでした。
一方、経営戦略はどのような活動を意味するのでしょうか?

経営戦略とは、自社が長期的に利益を獲得していくために、ヒト・モノ・カネ・情報を配分していく活動のことです。

ヒト・モノ・カネ・情報をまとめて経営資源と呼びますね。
経営戦略は、企業の根本的な目的である利益の追求のために、最適な経営資源の配分方法を決定していく活動のことなのです。

経営戦略で考えるべき内容は、大きく分けて3つあります。

経営戦略で考えるべき戦略
①全社戦略
②事業戦略
③機能戦略

 

図で表すと以下のようになります。

経営戦略概要図

ひとつひとつ詳しく見ていきましょう。

2-1.全社戦略とは

全社戦略とは、自社で取り組むべき事業領域を決定することを指します。
例えば、日本を代表する総合電機メーカーのSONYはカメラ事業、テレビ事業、スマートフォン事業など、様々な事業を展開しています。
このような、企業の活動する事業を決定していくのが全社戦略なのです。

また、その他には会社全体のイメージを世間に発信したり、企業文化を徹底させたりすることも、全社戦略の役割です。
全社戦略が決定したら、次は事業戦略を考えます。

2-2.事業戦略とは

事業戦略とは、各事業部単位で競合企業とどのように競合していくかを決定することを指します。
具体的には、競合他社に対して、価格で対抗するのか、それとも差別化で対抗するのかといったことや、
他の事業部から活用できる経営資源はないか等を考えます。

事業戦略が決定したら、最後に機能戦略を考えます。

2-3.機能戦略とは

機能戦略とは事業部内にある、研究開発・購買・生産・販売・財務・人事などの各部門での活動を決定していくことを指します。
全社戦略・事業戦略を踏まえて、どのように各部門が活動するのかを、具体的に決定していくのです。

マーケティング活動は、この機能戦略における活動の一環として捉えられますね。
詳しく解説していきます。

2-3-1.機能戦略におけるマーケティングのポジション

マーケティングは、経営戦略における機能戦略の一部です。
次の図を見てみてください。

機能戦略におけるマーケティング

このように、マーケティング活動は機能戦略のうち、お客様と直接関係のある部門を担当しています。
機能戦略では、マーケティングだけでなく、その裏方ともいえる後方支援活動もあるのですね。

3.マーケティングと経営戦略の違い

さて、ここまで長々と語ってきましたが、一旦ここでマーケティングと経営戦略について整理してみましょう。

マーケティングとは・・・
自社がターゲットとするお客様を探りだし、そのお客様を自社の製品・サービスを使って喜ばせるために必要なあらゆる活動。
具体的にはセグメンテーション、ターゲティング、マーケティング・ミックスを行うこと。

経営戦略とは・・・
自社が長期的に利益を獲得していくために、ヒト・モノ・カネ・情報を配分していく活動。
具体的には、全社戦略、事業戦略、機能戦略を決定していくこと。

つまり、マーケティングは経営戦略のうち、機能戦略の中に含まれているわけですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

マーケティングは経営戦略の一部に過ぎなかったということがわかりました。
ではどうしてマーケティングと経営戦略は違いが曖昧になってしまうのでしょうか?

それは、会社経営は全ての活動が連動しているためだと考えられます。
例えばマーケティングとは直接関係のない生産部門の開発効率が上がると、
マーケティング活動にかかわる価格を引き下げることができます。

このように相互の関わりが非常に強いため、ある活動がマーケティング活動の一部だと誤解されてしまうのでしょう。

最後に、マーケティングと経営戦略を明確に使い分けられている人は少ないのが現状です。
その筆者が、どのように言葉を使い分けているのか注意しながら、文章を読みたいものですね。

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