中小企業診断士のたかぴーです。
今回は中小企業診断士試験に必要な勉強時間をテーマに解説していこうと思います。
そろそろ来年の診断士試験をターゲットに勉強を始める方が増えてくる時期と思いますので、初学者向けにこのようなテーマを選んでみました。
診断士試験に限らず、社会人で資格取得を目指す方にとって有益な情報をお届けできると思いますので、是非最後までご覧ください。
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量か?質か?
診断士の勉強をしていると、とにかく勉強時間を追求するべきか、それとも勉強の質を高めるべきかという議論を見かけることがあります。
どちらも重要なのは言うまでもありませんが、皆さんはどちらか一方を選ぶとしたら、どちらが大切だと思いますでしょうか?
量は質を凌駕するとも言いますし、そもそも間違った勉強をいくら積み重ねたところで、意味がないとも言えるので、答えるのは難しいですよね。
ただ、僕個人としては、これから資格の勉強を始める方にとって、勉強習慣が身に付くまでは勉強の量を追求すべきと考えています。
診断士試験はどうしても一定時間の勉強時間が必要となるためです。
このあたりをもう少し詳しく説明したいと思います。
合格までに必要な勉強時間
診断士試験は一次試験対策で800時間、二次試験で200時間、合計で1,000時間の勉強時間が必要とされています。
実際に僕が合格するまで投入した勉強時間は、一次試験で1,278時間、二次試験で300時間でした。
特に一次試験は標準的な勉強時間より多く時間を投入していますが、結果として一次試験は512点、二次試験は240点で合格していますので、時間をかけた分、一次試験は余裕を持ってパスすることができていることが分かるかと思います。
もしかすると、1,000時間未満で合格したというネット記事を見たことがある、という方もいるかと思いますが、そういう方は仕事や他資格の勉強で関連知識を持っているケースがほとんどです。
診断協会のHPで無料で過去問がダウンロードできるので、自身の知識量を確認したい方は、試しに1年分を解いてみてください。
初見で半分程度の得点ができた方は、1,000時間未満で突破できる可能性はありますが、そうでない方は、これくらいの勉強時間はかかると覚悟しましょう。
月間・週間の目標勉強時間
それでは先ほどの勉強時間を達成するためには、具体的に毎日どれくらいの勉強すれば良いか、具体的に計算してみましょう。
先ほど、合格までの勉強時間を1,000時間と言いましたが、これを1年で達成するとします。
そうすると、1,000時間を12ヶ月で割って、月間の勉強時間は約80~100時間と計算できます。
これを4週間で割ると、1週間の勉強時間は約20時間~25時間と計算できますね。
僕の経験上、この勉強時間を達成するためには、平日で2時間、休日で5時間~7時間程度の勉強時間が必要となります。
この本記事をご覧の皆さんの中には、大学受験で平日は5時間以上、休日10時間以上勉強していたから余裕と感じる方もいるかもしれませんが、仕事も家事もこなしながら、この勉強時間を確保するのは、数字で見る以上に大変です。
プライベートな時間は全て勉強に費やしているという感覚ですね。
これだけの勉強時間を毎日コツコツ積み上げるのは、社会人になって全く勉強してこなかった方にとって、相当ハードルが高いかと思います。
せっかくやる気を出して、テキストや問題集を購入しても、勉強習慣が身につかないために挫折してしまう人が多くいらっしゃいます。
そうならないためにも、まずは勉強の質は二の次で、勉強習慣を身に付けることを第一に考えるべきと、個人的には考えています。
勉強時間の計測
勉強を始めたての方には特に、勉強時間を毎回計測することをお勧めします。
最近はスマホアプリで計測するのが主流のようですが、僕なんかはExcelで管理していましたね。
アプリを使う場合はStudyplusというアプリが人気なようなので、興味があればApp Storeで検索してみてください。
勉強時間を計測することで、自分の勉強時間が足りているかを客観的に把握できますし、何より勉強時間を積み上げることができたことは、試験直前の自信に繋がります。
勉強の進捗が悪いのはそもそも時間が足りていないのか、やり方が悪いのかの目安にもなりますので、まだ時間計測していないという方は、是非実践してみてください。
すきま時間の有効活用
よく言われているように、社会人の勉強時間の積み上げには、すきまの有効活用が何より重要です。
王道は通勤時の電車内で勉強したり、いつもより30分だけ早起きして朝勉するなどですね。
ちょっとした待ち時間を有効活用するために、スマホに学習用の教材を何かしら入れておくのもおススメです。
僕の論点解説動画も、すきま時間で視聴できるように、できるだけ短時間にしていますので活用してみてください。
勉強の質を高めるために
ここまで勉強時間についてばかり話してきましたが、そうはいっても質を高める方法も知りたい思います。
質を高めるために、是非アウトプット学習を中心に据えていただければと思います。
具体的には、テキストを読んだら、すぐに該当箇所の問題演習をしてください。
例えば企業経営理論で、PPM分析を学習したら、実際にPPM分析の問題を解いてみる、というイメージですね。
また、一度学習した論点は、何度もテキストを読み返すのではなく、問題を繰り返しといて覚えるようにしてください。
問題を解き、その解説を読むことで、その論点への理解を深めていくイメージです。
最後に、問題演習については早めに過去問へ移行するようにしましょう。
もしかすると、過去問は試験直前の実力チェックのために残しておきたいと考える方もいるかもしれませんが、国家資格の勉強では、過去問を丸暗記するくらい何度も繰り返し解くことが何より重要です。
実力チェックは予備校で実施している模試を受験するようにしましょう。
具体的に利用する教材については、前回の動画で紹介したTAC出版のスピード問題集や過去問完全マスターがおススメですので、以下からチェックしてみてください。
まとめ
それでは最後にまとめです。
これから診断士の勉強を始めるという方は、まずは平日2時間、休日5~7時間の勉強を3週間続けてみましょう。
人は何かを3週間継続できると、習慣にできると言われています。
勉強計画については、予備校が公開しているカリキュラムが参考になります。
資格の学校TACのカリキュラムを見ると、11月から学習を始める場合、1月までで財務会計・運営管理・企業経営理論の学習を終わらせ、2月からは1ヶ月に1科目のペースで他の科目を学習していくようです。
余裕があれば、この時期に2次試験の勉強も並行して行えると理想的ですね。
ゴールディンウィークからは1次試験の総復習を行い、6月に模試を受験して、8月頃に一次試験を受験するスケジュールとなります。
一次試験が終了したら一息つく間もなく、二次試験の勉強を本格的に始めて、10月に二次試験を受験します。
こうしてスケジュール表に落とし込むと、かなりタイトなスケジュールになっているのが分かるかと思います。
これだけの勉強を1年でこなすためには、まずは勉強習慣を身に付ける必要があるので、今回はあえて勉強時間が大切、ということで記事を書きました。
もし実際に勉強してみて、物理的に勉強時間が確保できないという方も、諦める必要はありません。
診断士試験には科目合格制度というのがありますので、一次試験で60点以上の得点ができた科目は、翌年以降の受験が免除されます。
この制度を上手く使いながら、2年くらいで合格する計画を立ててみてください。
そうすることで、理論上は1日の勉強時間が半分で済むはずです。
というわけで、今回は診断士試験に必要な勉強時間について解説してみました。
仕事をしながら、プライベートな時間のほとんどを勉強に費やすのは本当に大変と思いますが、僕自身、この試験を乗り越えてから時間の使い方がかなり上手くなった実感があります。
僕も全力でサポートするので、一緒にこの試験を乗り越えていきましょう。
それでは今回の解説記事はここまでとしたいと思います。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
それではまた次回の解説記事でお会いしましょう。勉強頑張ってください!応援しています。さようなら!!