一次試験対策

【効率的市場】ウィーク型・セミストロング型・ストロング型仮説の違いとは?/財務・会計/中小企業診断士試験対策

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はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。

今回は効率的市場仮説をテーマに解説していこうと思います。
そこまで出題頻度は高くありませんんし、聞き慣れない単語が登場する論点ですので、押さえている方も少ないかと思います。

とはいえ、内容は難しいものでもありませんし、財務会計の計算問題が苦手な方には、ぜひ得点してほしい論点でもあります。

この記事で覚え方も合わせて解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

YouTube動画でも解説中!

効率的市場とは?

今回学習する効率的市場とは、あらゆる情報を瞬時に、的確に株価へ反映する市場のことを言います。

効率的市場とは?

例えば過去の株価の推移、公開されている情報、非公開の情報といった、文字通りありとあらゆる情報が、現在の株価に反映されていると考えるわけですね。

財務会計で学習する証券投資論は、この効率的市場を前提として、各理論が説明されています。

こういった前提を置いた方が、シンプルに理論を構築できますし、現実との差分も分析しやすくなりますからね。

ここからは、効率的市場仮説の具体的な中身を確認したいと思います。

ウィーク型効率的市場仮説とは?

まずはウィーク型効率的市場仮説です。

ウイーク型効率的市場仮説は、現在の株価は過去の株価を反映していると考えます。

例えば、ある企業の株価が上昇・下降を繰り返して、現在は1株1,000円だったとしましょう。

ウィーク型効率的市場仮説とは?

ウィーク型では、この1,000円というのは、過去の株価推移を踏まえて決定されていると考えます。

ですので、この後も株価が上がり続けるか、それとも急に下降トレンドに入るかについて、
過去の株価推移からは全く予想することができないと考えるわけですね。

以上から、ウィーク型効率的市場を前提とすると、テクニカル分析といわれる株価チャートの分析は意味がないとされています。

株式投資といえば、チャート分析のイメージが強いですが、ウィーク型ではこれを否定しているわけですね。

セミストロング型市場仮説とは?

続いて、セミストロング型効率的市場仮説です。

セミストロング型効率的市場仮説では、現在の株価は全ての公開情報を反映していると考えます。

例えば、最近のニュースで、トヨタ自動車が過去最高の営業利益を達成といったニュースや、アメリカの消費者物価指数が上昇したといった景気の良いニュースを耳にしますが、これらの情報は、瞬時に各個別株価に影響すると考えるわけですね。

セミストロング型効率的市場仮説とは?

ですので、セミストロング型市場を前提とすると、ファンタメンタル分析といわれる財務分析や経済分析などは意味がないとされています。

こういった情報に基づいて株価が上がるか、下がるかの予想をするのが、株式投資の面白さと思いますが、セミストロング型では、これらを完全に否定しているわけですね。

ちなみに、セミストロング型には、先ほど説明したウィーク型の考え方も含まれていますので、テクニカル分析も否定しています。

ストロング型市場仮説とは?

最後に、ストロング型効率的市場仮説です。

ストロング型効率的市場仮説では、セミストロング型の考え方に加えて、未公開情報すら現在の株価に反映されていると考えます。

企業内部の秘密情報も株価に反映されていると考えるわけですね。

ストロング型効率的市場仮説とは?

例えば、最新作のiPhoneのスペックや発売日などが、公開される前に株価に反映されるというのです。

いくらなんでも、これはさすがにあり得ないんじゃないかと思いますが、ストロング型効率的市場を前提とすると、インサイダー取引すら意味がないということになります。

裏ルートから仕入れた秘密の情報だったとしても、既にその情報が株価に反映されているのなら、市場を出し抜くことはできないですからね。

ここでは現実の市場がどうかは一旦置いておいて、こういった考え方もあるんだということを、知っておいていただければと思います。

効率市場仮説の覚え方とは?

さて、ここまで3つの市場仮説を紹介しましたが、改めて整理してみたいと思います。

ウィーク型ではテクニカル分析が否定され、セミストロング型では、ファンダメンタル分析が否定され、ストロング型ではインサイダー取引が否定されるのでしたね。

効率的市場仮説の覚え方

ここで、各用語の英語表記に注目してください。

ウィーク (Weak) は弱い、ストロング (Strong) は強いという意味の言葉ですね。

ですので、ウィーク型であれば否定される情報数が少なく、ストロング型であれば否定される情報数が多くなっていると読み取ることができます。

各用語の覚え方としては、まずはセミストロング型がファンダメンタル分析を否定していることを優先的に覚えてください

これがわかると、セミストロングよりも強いストロング型は非公開情報を否定していることを思い出しやすいですし、消去法的にウィーク型は株価分析を否定していることを思い出せるかと思います。

いずれにしても、各用語が強さの程度を表してるということに気づければ、内容と紐づけて覚えるのは難しくないかと思います。

過去問を解いてみよう (平成26年度 第14問)

それではここまでの内容を、過去問を解いて復習してみましょう。

市場の効率性に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

ア ウィーク型仮説とは、現在の株価は、過去の株価、取引高などを織り込んでいる結果、過去のデータから、将来の株価の変動を予測することは不可能であるとする仮説である。

イ 効率的市場仮説とは、情報が即座に価格に織り込まれることを通じて、市場では効率的な価格形成が達成されているとする仮説である。

ウ 資本市場における取引上の効率性とは、手数料、税金、制度、法律などの面で取引を円滑に実施するための取引システム全般が機能しているかどうかを意味する。

エ セミストロング型仮説とは、市場の効率性は限定的であるので、ファンダメンタル分析を使って超過収益獲得の機会が存在することを示す仮説である。

中小企業診断士試験 財務・会計 平成30年度 第20問


効率的市場仮説について、間違っているものを選ぶ問題ですね。

選択肢ア
ウィーク型仮説は、過去の株価を織り込んでいるため、過去のデータから将来の株価を予測できないとありますが、これはその通りなのでしたね。
ウィーク型では、テクニカル分析が否定されるのでした。

選択肢イ
効率的市場仮説では、情報が即座に価格に織り込まれて効率的な価格形成が達成されるとありますが、まさに効率的市場の定義通りの説明ですので、正しい内容となります。

選択肢ウ
資本市場における取引上の効率性とは、手数料や税金などの面で取引システム全般が機能しているかどうかを意味する、とあります。
これは何を言っているのかイマイチわかないため、本試験では保留にしたい選択肢ですね。

選択肢エ
セミストロング型仮説では、ファンダメンタル分析を使えば、超過収益獲得ができる、つまり利益を得られるとあります。
セミストロング型仮説では、ファンダメンタル分析は無意味だとしていたので、明らかに間違い選択肢であることが分かりますね。

ですので、選択肢エがこの問題の正解となります。

選択肢ウのような悩ましい記述があっても、各用語を正しく覚えていれば、簡単に正解が選べる問題でしたね。
直近では令和5年度でもこの論点の出題がありましたので、そちらも確認してみてだください。

まとめ

それでは最後にまとめです。
今回学習した効率的市場とは、あらゆる情報を瞬時に、的確に株価に反映する市場のことを言うのでした。

効率的市場仮説の覚え方

その具体的な中身としては、ウィーク型、セミストロング型、ストロング型の3つがあり、ストロング型になるほど、否定される情報量が多くなるのでしたね。

はい、というわけで、今回は効率的市場をテーマに解説してみました。
この論点は、このまとめの内容を覚えるだけで4点が取れますので、実はコスパの良い論点と思います。
苦手意識を持っていた方は、是非この機会にマスターしてくださいね。

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