中小企業診断士

二次筆記試験が不合格だった方向け。2年目の過ごし方・勉強方法とは?/中小企業診断士試験対策

二次試験対策_2年目の過ごし方_サムネイル
Pocket

はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。

今回は、二次試験の結果が残念だった方向けにメッセージやこれからの考え方等をお届けしたいなと思ってます。

以下記事ででお伝えしている通り、まずはゆっくりと心の回復を待ち、それから進退をご検討いただけますと幸いです。 再挑戦するとなれば、また全力でサポートできればと考えています。

YouTube動画でも解説中!

二次試験の不合格は本当にツラい…。

皆さんと同じように、僕も非常に悔しい気持ちがあります。
やはり僕のブログ記事・動画をご覧の方がには、全員合格してほしいなっていう気持ちで、日々の活動をしていましたので、僕に至らない部分はあったと思っています。

改めて、上位20%しか受からない残酷な試験なんだという事実を見せつけられたという気持ちです。報われない努力があると感じさせる試験なので、 非常に悲しい気持ちになりますね。

僕も一度、2次試験は不合格でした。
これは初めて言いますが、当時は不合格のショックと、そもそも仕事がその時期忙しかったっていうのもあって、精神疾患を患ってしまいました。
1ヶ月間以上会社を休まざるを得なかったという状況に追い込まれました。
2次試験の結果が至らなかった方は、それくらいショックなのだと思ってます。

僕はその気持ちを実感として持ってますので、ある程度皆さんの今の心境はわかるかと思っています。

撤退か?再挑戦か?

不合格になると、まずは撤退か再挑戦かということを考えるかと思うのですが、まずは今すぐ結論を出す必要はないかなと思ってます。

僕のように、焦って色々考えてしまったばかりに心を病むよりは、まずは心を休めることを優先いただければなと思ってます。
具体的には、1月~2月は休んでしまってよいかと考えます。

そのように聞くと、2次試験受けてから丸2ヶ月何も勉強してなかった方が大半なので、これ以上休む必要があるかと疑問に思う方もいるかと思いますが、今回の結果を受けて心が痛んでる状態と思うので、まず1回休んじゃった方がいいかなと思います。

撤退する場合

しっかり休んだうえで、撤退するか、再挑戦するかと考えるわけですが、撤退するのもアリなんじゃないかなとも思ってます。

再挑戦するのにも、それなりの時間かかりますし、資格の勉強はやっぱり犠牲も払います。
家族との時間を始め、プライベートの何かしらの時間を犠牲にしながら勉強することになるので、人生を充実させるという目的に照らすと、撤退も検討の余地があるかと思ってます。

また、撤退したとしても勉強した内容が全て無駄になるわけではないですし、 特に一次試験のあの膨大な知識は、この記事をご覧に皆さんには、これからも残り続けます。

また、2次試験の受験者同士は、そこまで差があるわけでもないです。
以下は、昨年実施した得点分布の分析結果です。

22年度_二次筆記試験得点分布

ご覧いただいてわかる通り、75%の受験生が200点~240点の5割代で、上位20%だけが合格点を取っているという状態です。
ですので、合格者と不合格者でそこまで差がないわけです。

ここで撤退したとしても、合格者と雲泥の差があるわけではなく、勉強しただけの知識とスキルは、皆さんに十分に備わってると思います。

再挑戦する場合

「それでも絶対に再挑戦するんだ」という、意思の強い方もいるかとは思っています。
やはり中小企業診断士にしか得られないものがあります。
僕が実際に中小企業診断士になってみて思うメリットは以下の通りです。

中小企業診断士が得られるメリット
  • 人脈
    診断協会に入ると、普段の生活では絶対に出会わないような色んな人と出会いがあります。
  • 学びの場
    協会から提供されてお互い学び合う場があります。
  • 経験
    中小企業診断士にならないと得られない経験はたくさん用意されています。
  • 独立・転職の選択肢
    今まで考えられなかった人生の選択に踏み切れるきっかけになる資格です。
  • 自己肯定感
    あの難関資格を突破したんだという自分に自信を持てるきっかけになります。

以上から、やはり合格した方が得られるものが多いのは間違いないですね。

ただし再挑戦するとしても、すぐに予備校に通うという決断をしない方がいいと思ってます。

もちろん予備校自体を否定するつもりはありません。
独学派の方も予備校派の方も、それぞれあっていいかなとは思うんですが、今すぐにその決断をする必要はないかと思います。

2年目の勉強の進め方

それでは再挑戦するとなった場合、具体的にはどのように学習をスタートさせればよいのか、解説していこうと思います。

事例別の得点を確認

まずやるべきことは、事例別の得点を確認することです。

見るべきポイントは、60点以上取れてる事例がどれだけあるかということです。

✅60点以上取れている事例が1つでもある
60点の事例のレベルの答案を4事例分書くだけなので、だいぶ合格イメージつきやすいと思います。

ほぼ全て50点以上60点未満
60点を取るために、決定的に欠けている”何か”があるはずです。
その”何か”は、各個人によって違うと思います。採点する側にとって見やすい文章の書き方ができてないとか、 要素を3つぐらい入れるべきところを毎回2つしか書けてないといった内容ですね。
今後はそこを突き詰める作業が必要になってくるかと考えます。

ほぼ全て50点未満
今までの答案の書き方を抜本的・根本的に見直す必要と考えます。
これまでの方針だと、ちょっと合格は遠いということですね。

X(旧Twitter)を使った再現答案分析

得点を確認した後にやるべきなのは、再現答案の分析ですね。
過去に敗因分析のやり方を解説した動画がありますので、詳しくはそちら見ていただきたいのですが、ここでは簡単に内容を紹介します。

【動画】敗因分析のやり方

多くの合格者は、得点と再現答案をX(旧Twitter)に投稿してくれます。
その中で60点以上取れている事例の再現答案を複数集めてください。

そして、集めた再現答案を見比べて、どういう書き方で、どういうキーワードを書けているのかを分析します。
できれば分析した情報に基づいて、自分なりの模範解答を作成してみてください。

その自分なりの模範解答と、ご自身の回答のギャップを把握いただけばと思います。
そのうえで、ギャップを埋めるためにはどんな学習方法や回答プロセスが必要なのかを明確化します。

ここまで来て、予備校に通うべきなのか、独学でいいのかという判断ができるわけですね。
方針が決まったら、具体的にどんな勉強していくべきなのかという計画が決まっていくかと思ってます。

合格する人の特徴

二次試験は画一的にこうやれば合格するという”正解”がある試験ではないと思っています。

模範解答に対して、自分自身がその回答をなぜ書けなかったのかというのは、その人の思考の癖によるものです。
そして、書けなかった原因は人によって違うので、もちろん必要な対策も人によって異なるものとなります。
まずはこのことをしっかり理解いただきたいと思います。

とはいえ、合格する人には共通した特徴があると感じています。

それは、「最後の最後まで考え抜ける人」です。
漠然と勉強方法を人に聞かずに、もし聞いたとしても、自分が納得できるまで咀嚼できるような人です。
僕自身もこのように発信してますけど、発信内容の「ここは違うだろう」と思っていただいて全然よろしいかと思ってます。
とにかく、最後の最後まで考え抜けるようにしていただきたいですね。

その姿勢が2次試験の本番の対応力につながると思います。
やはり今年も想定外の問題が色々出題されたと思いますが、そういう時に上手く対応できるのが、最後まで考え抜ける人だと思いますので、この辺りは意識してほしいなと思います。

これは僕自身がコメント対応や、様々な方のX上のポストを見たりとか、DMでの相談などに基づいた感覚ですが、参考にしてみてください。

2年目の勉強スケジュール

まずは大前提、上記で分析したギャップを埋めるために必要なのは勉強時間ではないと思ってます。
一次試験はある程度物量で勉強時間さえ追求すれば、合格可能性が高まっていくような試験なんですが、二次試験はそうではないですね。
ある程度の対策をして二次試験を受けた皆さんからすると、もはや勉強時間の問題ではなくて、勉強の質の問題と思います。

もちろん勉強時間で安心できる人が一定数いることは否定しません。勉強時間で自信を持つタイプの方がいると思うので、それは否定しないのですが、無理だけはしないでいただきたいなとは思います。

スケジュール感ですが、 ゴールデンウィーク (GW) 前までに、上記のギャップ分析を終わらせるくらいで良いと思います。
平日は勉強しないで、土日数時間だけギャップ分析に当てるくらいの緩さで僕はいいかなと思います。

事例Ⅳが大切なのは、皆さんご承知の通りと思うので、GW後から事例Ⅳを中心に徐々にペースを上げていくと良いでしょう。
8月の一次試験が終わったタイミングで本格的に勉強するというイメージですね。

あとは本人の心の持ちよう応じて、もう少し全体スケジュールを早めていただいて良いかと思いますが、今年再挑戦で合格された方を見ていても、1年目と同じように毎週20時間するという勉強のペースの方は少数派だったように感じてます。
やはり皆さん8月あたりから本格的にやり始めたという方々が多い印象だったので、1年目よりはペースを落とされても良いかと言う気はします。必要なのは勉強時間ではないのでね。

保険受験について

最後に、1次試験の保険受験は、ノー勉でいく程度で良いかと思います。

一次試験の勉強をもう一度やるのは、相乗以上に精神的負荷が大きいです。
僕も最初は不合格通知を受けたタイミングでもう一度全科目しっかり勉強して、保険受験して二次試験も頑張ろうという意気込みで考えていたのですが、心を壊してしまいました

当時、実際に過去問を開いて勉強してみたのですが、一回合格した身からすると、もはや新しく学び取るものが無いんですよね。
本当に記憶を維持するだけの作業感がすごくて、無理でしたね。

恐らく、一次試験の勉強を真面目にやろうとすると、そういう結果になってしまうので、
保険受験は基本のノー勉で、やるとしても、1ヶ月~2ヶ月前にちょっと過去問解いてみるぐらいで十分だと思います。

ノー勉で行って、1科目・2科目を拾えたらラッキーと捉えていただければなと思ってます。

万が一、一次試験からやり直しとなったとしても、0からのスタートではないので、もう一度合格するのはそんな難しくないと思います。

まとめ

というわけで、今回は二次試験が不合格者向けに、2年目の考え方を解説してみました。

記事の冒頭でも触れましたが、まずは前向きに物事を考えられるまで、しっかりと休むことを優先してください。
精神的なダメージを受けたときは、とにかく休むことが一番です。
僕は病気になるまで無理をしてしまいましたが、休むことで頭が正常に働くようになりました。
そこまでではない方も、心が傷ついた状態では冷静に正しい判断をすることができません。

また、落ち着いたタイミングで再考した結果、中小企業診断士を諦めるという選択も間違いではないと思います。
何も診断士取得が人生の全てではありません。

この記事が皆さんの役に立つことを願っています。

それでは今回の解説記事はここまでとしたいと思います。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。

Pocket

ABOUT ME
たかぴー
自己紹介:中小企業診断士の会社員。 YouTubeチャンネル 「たかぴーの中小企業診断士試験 攻略チャンネル」を運営中。 趣味:ジム・筋トレ、旅行、YouTube、ブログ 連絡先:takapi.channel@gmail.com

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA