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【2024年版】二次筆記試験の得点データ分析!合格に必要な科目別の得点パターンとは?/中小企業診断士試験

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はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。

今回は二次試験の得点分析をやっていきたいと思います。
去年も実施しましたが、昨年と変わっている部分と変わらない部分、それぞれありました。
今年残念な結果だった方はもちろん、今年が初受験という方にも参考になるかと思いますので、ぜひ最後ご覧ください。

YouTube動画でも配信中!

中小企業診断協会「統計資料」データ

まず最初に、診断協会から公表されているデータを見ていきましょう。

直近20年 一次試験・二次筆記試験 合格率推移

まずは一次試験と二次試験の合格率推移です。

以下が一次試験の直近20年間の合格率推移です。

2024年_一次試験 合格率推移

※受験者数は欠席した科目がひとつもない方の人数

データを見てみると、一次試験の合格率は約15%から42%で推移しています。

コロナによる行動制限で自宅で勉強時間を確保できた方が多かったためか、コロナ禍では高い合格率をたたき出していますが、コロナが落ち着いてからは30%弱で推移しているので、今後もこの程度の合格率が保たれると予想しています。

続いて二次筆記試験の合格率です。

2024年_二次筆記試験 合格率推移

※受験者数は欠席した科目がひとつもない方の人数
※二次筆記の合格人数は口述試験の資格を得た者の人数

二次筆記試験の合格率は17%から25%程度で推移していて、直近6年間の合格率は19%弱となっています。
一次試験と比べると合格率が安定しているので、これを根拠に二次試験は相対評価で上位約20%が合格する試験だと言われていますね。

二次試験 性別ごとの合格率

続いて性別ごとの合格率です。

ここからは2022年度と2023年度を比較してみましょう。

2024年_二次試験_性別ごとの合格率

※合格者数は口述試験合格者数
※分母は受験者数ではなく申込者数な点に注意

相変わらず女性の合格率が高く、しかも昨年度比でわずかに上昇しています。
合格者数では圧倒的に男性の方が多いですが、女性の受験生にとっては励みになるデータですね。

二次試験 年代別の合格率

続いて、年代別の合格率です。

2024年_二次試験_年代別の合格率

※合格者数は口述試験合格者数
※分母は受験者数ではなく申込者数な点に注意

こちらもほぼ昨年と変わらず、年齢が若いほど合格率が高い傾向となっています。

若い人の方が仕事経験が浅いので、与件文に寄り添った素直な回答ができているためと言われていますね。

また、年齢を重ねるごとに、どうしても頭の回転も鈍りますので、80分間という短い時間での判断が求められる二次試験を突破するのは難しくなってくるのかもしれません。

二次試験 エリア別の合格率

最後にエリア別の合格率です。

2024年_二次試験_エリア別の合格率

※合格者数は口述試験合格者数
※分母は受験者数ではなく申込者数な点に注意

こちらは昨年度と比べると地域ごとに合格率の上下はありますが、依然として地域ごとの合格率は無視できないほど大きなものとなっています。

受験地域は基本的に変更できないルールなので、もし合格率の違いが採点者の違いによるものなのだとしたら、ぜひ協会側には是正してほしいところではありますね。

ここまでが診断協会発表の統計資料のデータとなります。
傾向としては、ほぼ前年と変わらないことが読み取れましたね。

X(旧Twitter) の得点分析

ここからは、本題のX・旧Twitterの得点分布を見ていきたいと思います。
診断協会から郵送される得点通知がX上に投稿されていたので、そちらを集計したものです。

不合格者のサンプルは110人、合格者のサンプルは118人ありました。
こちらのデータをそのまま単純合算すると、合格率は42.4%となってしまいますので、合格率が18.9%になるように、合格者をランダムサンプリングした上で分析していきたいと思います。

分析結果に入る前に先に注意点を述べておきたいと思います。

Xの得点分析における注意点
  1. 年齢別の偏りが大きいデータです
    →総務省によると、Xの利用率が最も高いのは20代
  2. 獲得した得点によって、Xに投稿する可能性が変わると考えられます
    →極めて低得点を獲得した人のサンプルが少ない可能性あり
  3. 今回の分析はあくまで2023年度の傾向です
    →2024年度も同じ傾向とは限りません

注意点は上記の通りですが、二次試験突破の糸口が隠されたデータと思いますので、これを分析することで参考になる部分も多いと考えます。

それでは前置きが長くなってしまいましたが、データの中身を見ていきましょう。

合計得点の分布

まずは合計得点の分布を見てみましょう。

以下のグラフは、10点刻みの人数構成比を表しています。

2024年_二次筆記試験_合計得点の分布

※ n=197
※合格率18.9%になるよう合格者をランダムサンプリング

データを見てみると、200点台→210点台になるごとに構成比は上昇し、230点台をピークに急降下していますね。

ちょうど240点から合格得点となりますので、ここに大きな壁があることが読み取れます。
これは昨年と全く同じ傾向ですね。

また200点未満、200点~239点、240点以上のレンジで分けてみると、5割台に受験者の77.2%が分布しているとがわかります。

2024年_二次筆記試験_得点構成比

受験者同士の総合得点には、ほとんど差がないことが読み取れますね。

合格者からは「なぜ受かったかわからない」「運が良かった」などの感想がよく聞かれますが、合否はほんのわずかな差で分かれているとがよく分かります。

合格者の得点分布

続いて、Xで確認した全合格者の、得点別の人数構成比を見てみましょう。

合格者の得点状況は以下の通りです。

2024年_二次筆記試験_合格者の得点分布

280点台が最高得点で、ほとんどの合格者は240点台から250点台に分布していることが読み取れます。

一次試験では平均70点超えは比較的よく見かけますが、一次試験合格者の中で相対評価される二次試験では、高得点を叩き出すのは極めて難しいことがわかります。

事例別の得点分布

続いて、事例別の得点分布を見ていきましょう。

得点別の人数構成比は以下の通りでした。

2024年_二次筆記試験_事例別の得点分布

※ n=197
※合格率18.9%になるよう合格者をランダムサンプリング

平均点が最も高いのは事例Ⅳ、その次に事例Ⅱ・事例Ⅲと続き、最も低いのは事例Ⅰでした。
また、足切り (40点未満) が最も多いのは事例Ⅰで、事例Ⅲも比較的足切りが多かったようです。

60点以上獲得している割合は33%~43%ということで、科目別では決して上位20%だけが合格点を取れているわけではないことがわかります。

このことから、科目別に合格点を取ること自体はそこまで難しくなく、安定して各科目で60点以上をキープするのが難しいことがわかります。

事例別の得点と合計得点の相関

ここからはさらに細かく分析したいと思います。
まずは科目別の得点と合計得点の相関関係を見ていきましょう。

横軸に事例ごとの得点を、縦軸に総合得点をとって事例Ⅰから事例Ⅳの散布図を作成しました。

2024年_二次筆記試験_事例別の得点と合計得点の相関

※不合格者サンプル数:160人
※合格者サンプル数:118人

色が付いている円が受験者一人一人表していて、グレーの直線が近似直線を表しています。

今回は相関係数のほかに、平均からのバラつきを表す標準偏差も計算してみました。

どの事例でも総合得点と正の相関がありますが、特に相関係数は、事例Ⅰ>Ⅲ>Ⅳ>Ⅱの順に大きいことがわかりますね。
相関係数の高い事例で得点できると、合格可能性が高まっていたことが読み取れます。

また、事例Ⅰが最も得点のバラつきが大きく、逆に事例Ⅱのバラつきが小さいことがわかります。
バラつきが大きいということは、それだけ他の受験生と差を付けやすい科目で、バラつきが小さいとどの受験生も大体同じような内容を回答していたということが読み取れます。

また、平均点がほぼ同じ事例Ⅱと事例Ⅲでも、事例Ⅲの方がバラつきが大きく、事例Ⅲでも受験生同士の差が生まれていたことがわかりますね。

合否別 事例得点ごとの人数構成比

続いて、合格者と不合格者の違いを、事例別に分析していきたいと思います。
ここからはXで集めた全サンプルを、合格者と不合格者に分けて分析した結果となります。

2024年_二次筆記試験_合否別 事例得点ごと人数構成比

※ n=197
※合格率18.9%になるよう合格者をランダムサンプリング

合格者の方が60点以上獲得した割合が大きいことが読み取れますが、差分を見てみると、合格者は特に事例Ⅰと事例Ⅲの60点以上構成比が大きいことがわかります。

さらに、60点以上の得点者を、60点台と70点以上に分けてみました。

2024年_二次筆記試験_合否別 事例得点ごと人数構成比(70点以上分離)

そうすると、合格者の事例Ⅰ・事例Ⅲの70点以上獲得者の割合は、それぞれ30.5%・26.3%で、かなり高いことがわかります。

不合格者との構成差分で見てみても、それぞれ20%を超える値となっていますので、先ほどの散布図で見たように、やはり事例Ⅰと事例Ⅲが他の受験生と差をつけた合否を分ける科目であったのかもしれませんね。

230点台・240点台の事例得点ごと人数構成比

今回はさらにデータを絞って、230点台でわずかに合格に届かなかった方と240点台でギリギリ合格した方の違いを調べてみました。
先ほどと同じように事例別得点の人数構成比を見ていきましょう。

2024年_二次筆記試験_230点台・240点台の事例得点ごと人数構成比

※不合格者サンプル数:160人
※合格者サンプル数:118人


驚くべきことに240点台と230点台では、事例Ⅰの60点以上の割合にほとんど違いがないことがわかります。

それよりも事例Ⅱから事例Ⅳで構成比に差が生れているので、あと1歩及ばなかった方は、これらの事例で差を付けられてしまった可能性が高いと言えますね。

もし昨年わずかに合格点に届かなかったという方は、事例Ⅱ~事例Ⅳで60点に届かなかった科目を深掘り分析すると良いかもしれません。

得点パターン分析

最後に得点パターンを分析してみましょう。
以下のデータは全てXに投稿されたデータ収集時点の全サンプルを対象にした調査です。
・不合格者サンプル数:160人
・合格者サンプル数:118人


合格者と不合格者ごとに60点以上科目の獲得個数を集計し、その人数構成比を算出しました。

2024年_二次筆記試験60点以上科目の獲得個数

データの中身を見てみると、合格者については60点以上を3個獲得している割合が最も多く、次いで2つ獲得が多いという結果でした。

必ずしも4科目全てで60点以上を獲得する必要は無いですし、むしろ全科目60点越えは相当珍しいということが読み取れますね。

続いて70点以上の獲得個数を見てみましょう。

2024年_二次筆記試験70点以上科目の獲得個数

データを見てみると、合格者は70点以上の高得点を1科目獲得している割合が最も大きいです。

なかなか狙って高得点を取りに行くのは難しいですが、1つでも70点以上の科目があると、だいぶ合格に近づくと言えそうですね。

最後に50点未満の科目の獲得個数を見ていきましょう。

2024年_二次筆記試験50点未満科目の獲得個数

合格者は、50点未満の獲得が1個もない方が81%と大多数であることがわかります。

一方、不合格者は50点未満の獲得個数が1個の方が最も多く、50点未満の科目が1個でもあると相当合格が遠のいてしまうことが読み取れますね。


以上から、二次筆記試験は50点未満の科目が1つもなく、60点以上の科目を2~3科目獲得できており、可能であれば1科目は70点以上であるということが、合格イメージかと思います。

なかでも合格者のほとんどは50点未満の科目が1つもないので、一次試験同様、苦手科目を作らないことが合格への近道かと考えます。

得点分析まとめ

それでは今回の分析結果について、改めてまとてみましょう。

最初に協会から公表されている性・年代別の合格率を見てみました。

2024年_性・年代別合格率まとめ

女性の方や若い方の合格率が高いのでしたね。
二次試験では、独自の経験に基づいた回答しないことが重要であると言われています。

僕もYouTube・ブログを通じて二次試験の解説動画を配信していますが、その業界に対する知識・経験があるからこそ、ふぞろいの模範解答には納得できないというコメントをいただきます。

あくまで試験と割り切って、その業界に対する前提知識は除外して、回答した方が試験対応上はよろしいかと考えています。

さらに、Xの投稿を利用させていただき、合計得点の分布を見てみました。

2024年_合計得点分布まとめ

合計得点は5割台の方が全体の77%を占めていて、合格者・不合格者には240点を境に、大きな壁があることがわかりましたね。

また、科目別の得点分布を見てみると、合格者には事例ⅠとⅢの高得点者が多いことがわかります。

2024年_科目別得点分布まとめ

また、230点台と240点台の合否の分かれ目には事例Ⅰより、むしろ事例ⅡからⅣが影響している可能性がありそうですね。

X上で事例ⅠとⅢの高得点者が、多くの再現答案を投稿されていますので、ぜひそれらの回答を見て、高得点の要因を分析いただければと思います。

計算してみると、70点以上を獲得した時点で合格率は50%以上にまで跳ね上がるようですので、狙って獲得するのは難しいですが、70点以上取れるとかなり有利になります。

また、惜しくも合格点に届かなかった方は、事例ⅡからⅣで50点台に留まってしまった科目は、その要因も合わせて分析いただければと思います。

最後に得点パターンも分析しましたね。

2024年_得点パターン分析まとめ

合格者は2~3科目で60点以上獲得していて、1科目でも50点未満を取ると合格はかなり厳しいことがわかりました。
個人的には50点未満を取らないことが何より重要と考えますので、今年残念だった方には、ぜひ苦手克服を重点的に行ってもらっていただければと考えています。

今回の動画は定量的な得点分析だけに留めましたか、合格に近づくためには再現答案を使った定性的な敗因分析が必須だと考えます。

23年度受験が点数が伸び悩んだ方は、なぜ得点が足りなかったのか、そしてそのギャップを埋めるためにはどうすれば埋められるかを考えることで、合格可能性は高まっていきますので、ぜひご自身で徹底的に振り返っていただければと思います。



はい、というわけで、今回はXに投稿されている得点データを分析してみました。

昨年の得点分析では事例Ⅳの対策をすると合格可能性が高まるという結果となりましたが、今回は事例Ⅰと事例Ⅲがポイントとなっていましたね。

どれか1つの事例だけを対策すれば合格できるという簡単な試験では無いことがデータから示されたかと思います。

ちなみに合否の分かれ目を詳しく分析してみると、ほとんどの受験生は60点以上の科目を2つ獲得できていましたが、3つ以上を獲得した人に絞ると、全受験生の10%程度になってしまい、60点以上を2つ獲得した合格者もほとんどが70点以上を1つ以上獲得していて、かつ50点未満が一つもないような状況でした。

個人的には、対策することで得点が安定しやすい事例Ⅳで確実に65点以上を確保し、残りの事例Ⅰ~Ⅲの中で1つは65点、残り2つはそれぞれ平均点の55点という得点構成が現実的に狙いやすい範囲かと考えます。

もちろん1つでも70点以上を確保できればだいぶ楽になるのは間違いないですね。
二次試験は雲をつかむように難しい試験なので、大変とは思いますが、僕もできる限りの支援はしますので、
今年挑戦される方は一緒に頑張って合格を勝ち取りましょう。

それでは今回の動画はここまでとしたいと思います。
ここまでご視聴いただき、ありがとうございました。
励みになりますので、グッドボタンやコメント、チャンネル登録していただけれると嬉しいです。
それではまた次回の動画でお会いしましょう。
勉強頑張ってください!応援しています。さようなら!

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