アライアンスの意味は?カルテルやM&Aとの違いなども解説!

アライアンスの意味は?カルテルやM&Aとの違いなども解説!

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「ぜひ御社とアライアンスを組ませて頂きたいのですが…!」

いかにもビジネスマンが言いそうなセリフですよね。

でも、アライアンスがどういう意味か、ご存知の方は意外と少ないのではないでしょうか?

実はアライアンスは企業同士で頻繁に行われています。
アライアンスという言葉を知らなくても、よくよく考えてみたらアライアンスを組んでいた、ということもあるでしょう。
それほど企業同士のアライアンスは日常的に行われているのです。

さて、そもそもアライアンスの意味が分からない方には何を言っているのかわかりませんよね。

そこで今回はアライアンスの意味を説明した上で、事例や効果などを深堀りしていこうと思います。

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1.アライアンスとは?

アライアンスとは、複数の企業が協力体制をとることを言います。
企業同盟・企業連合・業務提携などといった言葉にも置き換えられますね。

つまり「アライアンスを組みましょう」というと、

「お互いの強みを生かして協力しましょう」

という意味になるんですね。

2.アライアンスの事例

最近のアライアンスの事例としては、トヨタ・フォードによる企業連合が話題に上がりました。

トヨタ・フォードがSDL(スマートデバイスリンク)の技術に関してアライアンスを組んだのです。

 

SDL(スマートデバイスリンク)とは
スマホ用アプリを車から操作する仕組みのこと。
スマホと車を接続し、スマホ画面をカーナビに表示させたり、車本体のボタンからスマホ操作が可能となったりします。。
車自体がインターネットに接続されることを意味し、専用アプリが開発されることで、自動車の利便性が向上することが期待されます。

 

自動車業界の大手2社が提携することにより、SDLの技術を事実上独占しようという意図が感じられますね。

また、SDLに対してはグーグルやアップルといったIT企業が先行しているので、これらに対抗するという狙いもあります。

SDLに関するトヨタ・フォードのアライアンスに関しては、こちらの記事に詳しく書いています。
【SDL】トヨタとフォードが企業連合を設立した理由を考える

3.アライアンスの効果

そもそもなぜアライアンスを組む必要があるのでしょうか?
利益を確保したいなら、自社だけで全ての業務を行った方が良さそうに思えますよね。

アライアンスを組むことの大きな狙いは、シナジー効果を発揮させることにあります。

シナジー効果とは、2つ以上のものが作用することで、単体で別々に行うよりも、高い効果や機能を得ることです。

たとえばセブン銀行のATMのほとんどは、セブンイレブンやイトーヨーカ堂の店舗に設置されていますよね?
これは利用者の多い場所にATMを設置することで、利用率を上げる狙いがあります。

もしセブン銀行が独立した店舗でATMサービスを展開したらどうでしょう?
おそらく集客数は少なくなりますし、店舗の土地代、光熱費などの出費が多くなりますよね。
だからセブン銀行のATMはセブンイレブンと一緒になっていたほうが、コストパフォーマンスが高くなるのです。
つまりシナジー効果を発揮しているということになります。

これのようなシナジー効果が、企業同士のアライアンスでも生み出せます。

各銀行口座の引き落としや振り込みを、コンビニのATMで可能にするアライアンスは、まさにシナジー効果を発生させていますね。
銀行側としてはATMの利用率が増えますし、コンビニ側もATMを目的とした集客の増加が見込めます。ATMの利用を目的として来店しても、そのままコンビニで買い物してもらえることが期待できるわけですね。

このように、アライアンスを組むことによって、双方の利益を増加させることができるのです。

4.アライアンスとカルテルの違い

アライアンスと意味が少し似た言葉に、カルテルというものがあります。
カルテルは直訳すると企業連合となり、アライアンスと同じように思えます。

しかし、カルテルとアライアンスでは、目的が違うのです。

アライアンスはお互いの利益を向上させるために業務提携を行うのに対し、カルテルでは自由競争をさけるために、販売価格を維持したり、販売地域を限定したり、生産量を制限したりするのです。

例えばコカ・コーラとペプシコーラが協議して、コカ・コーラは東日本のみ、ペプシコーラは西日本のみで販売されるというのは、カルテルにあたります。
また、auとドコモとソフトバンクが協議して、携帯料金は月額最低1万円とすることも、カルテルにあたります。

これらは企業側は余計な競争をしないで利益を享受できるというメリットがある反面、消費者は全く得をしないというデメリットがあります。

このような消費者の不利益になるような企業連合(=カルテル)は法律で禁止されています。

アライアンスを組むときは、企業の利益向上を目的とすることはもちろん、消費者にとってもメリットがなければいけないわけですね。

5.アライアンスとM&Aの違い

最後に、アライアンスとM&Aとの違いについても確認しておきましょう。
M&Aは直訳すると買収と合併であり、アライアンスと同じ効果があるように思えます。

しかし、M&Aとアライアンスでは、会社の所有権が違うのです。

アライアンスはお互いが別々の会社として業務提携を行うのに対し、M&Aでは一方の会社がもう一方の会社に吸収された上で、業務連携を行います。

例えばコンビニのローソンのATMではみずほ銀行の引き落としが出来ますが、これはアライアンスによるものです。
仮にローソンがみずほ銀行の全株式の50%以上を買い入れ、みずほ銀行の所有権を取得した場合、みずほ銀行はローソンのものになります。(実際は考えにくいですが…)
この場合、ローソンはみずほ銀行が持っていた仕組みを利用して「ローソン銀行」なるサービスを展開するかもしれません。

このように、アライアンスと比較するとM&Aの方が、より高度に業務提携が図れるというメリットがありますね。
つまり、アライアンスよりM&Aの方が、大きくシナジー効果が発揮されることが期待できるのです。

しかし、M&Aには多額の資金がかかるのに加え、会社の所有権が変わることによる様々な弊害が懸念されます。
その代表的なものは、買収される側の従業員の反発です。

先でみずほ銀行がローソンに買収される例を挙げましたが、優秀な銀行マンになることを夢見て入社した社員が、ある日突然コンビニの運営会社の従業員になったら、少ながらず不満が発生するのは容易に想像できます。

この他にも、M&Aを行う際には様々な問題が発生する場合が多いのです。

M&Aを実行してシナジー効果を最大限に発揮させるか、アライアンスを組んで緩やかにシナジー効果を発揮させるかは、慎重に検討すべきでしょうね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

アライアンスには企業同士が協力体制をとるという意味があります。

協力体制といってもお互いの企業にとってはもちろんのこと、消費者にとってもメリットがなければなりません。
消費者の不利益になるような協力体制はカルテルと呼ばれ、法律で禁じられています。

また、協力体制をさらに強化するために、M&Aという手段がとられる場合もあります。
これは他の企業を買収して完全な所有権を得ることで、自社が思う通りの業務提携を可能に出来ます。
M&Aには様々な問題がつきまとう場合が多く、実行には多くの検討が必要となります。

その点アライアンスはしがらみが少なく、取り組みやすい企業連合であるといえます。

アライアンスを組む時は、自社の利益、提携先企業の利益、そして消費者の利益が最大限になるような協力体制を築けるといいですね。

ではっ!

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