はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。今回は令和5年度の事例Ⅳの過去問解説を行いたいと思います。
令和5年度の事例Ⅳは、CVP・セールスミックス・NPVと、事例Ⅳの主要論点が一通り詰まった構成でした。特に第3問のNPVは計算量が多く、苦戦された方も多いのではないでしょうか。
また、まだ令和5年度の問題を解いていない方は、ぜひご自身で解いてみてからご覧くださいね。
D社の事業概要と競争環境
まずはこの事例の全体像を確認してみます。D社は資本金1億円、総資産約30億円、売上高約45億円、従業員31名の、化粧品を製造する創業20年の企業です。今回は5フォース分析のフレームワークを使って分析してみました。

まず既存企業との競争環境ですが、実店舗やネットでの競争激化が進んでおり、その背景としては、健康志向やアンチエイジング志向の高まりがあるのでしたね。
この機会を掴もうとする新たな企業も今後増えてきそうなので、新規参入の脅威も大きいといえます。
また、仕入れ先については輸送コストや仕入原価も増えていく状況のようなので、ますますD社の収益性は悪化する傾向にあります。
一方、買い手について見てみると、顧客は大都市圏で、百貨店などの取り扱い店に直接販売、自社ECサイトもあるということで、買い手には大きな問題はなさそうですね。ただし今後は参入企業が増えるにつれて、顧客の選択肢が色々と増えていくので交渉力が増すかもしれません。
このような競争環境の中で、D社の状況はというと、生産はOEMで実施しており、人件費は削減しない方針で、男性向けアンチエイジング製品の自社開発・生産によって、この状況を打破しようと検討しているのでしたね。
こうして見てみると、代替品の脅威こそありませんが、D社は収益性を悪化させる要素が多い状況に置かれていることが読み取れますね。
SWOT分析
続いてD社のSWOT分析です。

強みは生産をOEMにしている点にあります。これにより開発に注力ができ、工場設備がありませんので、固定費を削減できるというメリットがあります。
続いて取引店との直接取引ですね。卸業者にマージンを支払う必要がないので、利益率が高かったり、取引店から顧客ニーズを収集できるというメリットもあります。
また自社ECサイトでの定期購買もできるようでしたね。これも高利益率と安定収入が確保できるというメリットがあります。
最後にバイオテクノロジー技術を駆使して画期的な新製品を開発しようとしているのでした。こうしてみると、D社は高付加価値で利益率の高いビジネスモデルを構築していることが読み取れますね。
続いて弱みです。競争激化によって売上減少、輸送コスト・原材料価格が増加していく可能性もあるとのことでした。
続いて機会です。健康志向、アンチエイジング志向の強まりは、D社にとって機会と言えるでしょう。
一方で、脅威です。機会として捉えた健康志向などは、競争激化の要因にもなっているので、脅威として捉えられる側面もあります。またコロナによる感染拡大も脅威であると言えるでしょう。


