はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。今回は令和5年度の事例Ⅱの過去問解説を行いたいと思います。
今まで問われたことのない内容が出題されたので、この事例Ⅱをトラウマに感じられている方も多いのではないでしょうか。いつも通り、全設問を解説しますので、考え方の参考にしてみてください。
また、まだ令和5年度の問題を解いていない方は、ぜひご自身で解いてみてからご覧くださいね。
事例文の全体像の確認
まずは事例文の全体像を確認してみましょう。今回はスポーツ用品店の事例でしたね。B社は資本金500万円、従業者数8名(うちパート3名)で、スポーツ用品の加工・販売を行っています。事業所は小売1店舗で、ユニフォームなどの加工・刺しゅうを行う作業場を併設しています。
B社は1955年に衣料品店として開業し、1960年代の宅地開発で子どもが増えたことをきっかけに、公立小中学校の体操服や運動靴を納品する指定業者となりました。この際に校章のプリントや刺しゅうを手がけたことが、現在のユニフォーム加工技術につながっています。
立地面では、近くに大きな河川があり、河川敷が野球場・サッカー場などのスポーツ施設として整備されています。近隣の強豪社会人野球チームがここで練習していることもあって地域住民の野球熱が高く、野球場の数も通常の河川敷に比べてかなり多い、という環境ですね。
事例Ⅰとは違って時系列での変化を問われる問題は無かったので、単純に3Cの観点で情報を整理してみます。

まず、競合については、サッカー・バスケの専門店があり、品揃えが良いのでした。また、大型スポーツ用品店は低価格で販売しているのでしたね。
二次試験の基本として、競合の強みと真っ向から勝負しないのが鉄則ですので、この時点でサッカー・バスケ用品の取り扱いや、値引きによる価格競争を行うべきではないことが読み取れます。
自社については、ユニフォームの加工技術、野球用品の取り揃え、納品の確かさ、オリジナル用品の対応力、野球用品の提案力、ICTの知見を持つ長男がいるということで、様々な面で強みを持つ企業だと言えます。
最後に顧客としては、近隣の小中学校や少年野球チームの他、保護者が直接買いに来ることもあるとのことでした。そして顧客には課題があり、野球チームについてはメンバーや保護者のデータ管理、特に女子メンバーの獲得に苦しんでいるとのことです。さらに、保護者については野球用品の買い替えによる金銭負担が増えることが悩みのようです。
B社社長はこれらの課題を解決することが、B社の売上拡大に貢献すると考え、野球用品の強化、監督とのコミュニケーション強化、新たな販売方法の検討、インターネット活用の見直し、女子向け提案力の強化を図る方針でいるようです。
SWOT分析
先ほどの3C分析と被る部分もありますが、改めてSWOT分析もやってみます。

強みは3C分析の自社に挙げた項目となりますね。一方で弱みは、野球用品以外は専門店と比較すると品揃えに見劣りしていて、量販店に価格で太刀打ちできません。また、インターネット、SNS活用が不十分である点も、B社の弱みと言えます。
機会としては、地域住民の野球熱が高く、野球場の数も多いです。メンバーの獲得に苦しんでいるものの、女子の軟式野球も盛んとのことでした。
最後の脅威としては、付近のサッカー・バスケ用品店、大型スポーツ用品量販店の存在が挙げられますね。ここまで整理できれば、問題に当たる準備としては十分と言えるでしょう。


