二次試験対策

【令和5年度 事例Ⅰ】組織・人事の過去問をわかりやすく解説!/二次筆記試験/中小企業診断士試験対策

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はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。今回は令和5年度の事例Ⅰの過去問解説を行いたいと思います。

二次試験対策として最も重要なのは過去問対策です。出題された全設問を解説しますので、回答を作成する上での考え方など、参考にしてみてください。

今回のA社は大都市近郊の蕎麦店です。X社との経営統合が初めて問われた年度で、統合先であるX社までSWOT分析する必要があるのが特徴でしたね。

また、まだ令和5年度の問題を解いていない方は、ぜひご自身で解いてみてからご覧くださいね。

YouTube動画でも解説中!

事例文の全体像の確認

まずは事例文の全体像を確認してみましょう。A社は資本金1千万円、従業員15名(正社員5名・アルバイト10名)の蕎麦店で、1960年代後半に大都市近郊で開業しました。

事例文の冒頭では、過去のA社の姿が描かれていました。創業当時は自前打ちのコシの強い蕎麦が人気で、周辺には競合がおらず、地元客や県道をマイカーで移動する客で繁盛していました。顧客ニーズに応える形で、うどんや丼ものなどの提供を始め、総花的なメニューを展開していたのでしたね。

ところが、順風満帆だったA社にも陰りが見え始めます。近隣にファミレスやチェーン店、コンビニなどの競合が現れ、バブル崩壊も重なって売上が減少し始めます。

その頃、従業員の独立などで離職が相次ぎ、それに伴って業務負荷も増加し、サービス品質の低下に繋がっていきます。また、新規メニューの開発力が弱く、売上拡大のきっかけを掴めない状況となってしまいました。

そこで、先代から現経営者に代わり、総花的なメニューやターゲットをファミリー層に見直し、社員を育成し権限を与えたことで、互いに助け合い、自主的に問題解決する風土が生まれ、従業員が定着するようになり、売上も戻っていったのでしたね。

見事な立て直しが図られたように見えたA社ですが、全ての問題が解決したわけではありません。地元客は高齢化し、仕入れ業者も高齢化、それに伴って仕入が不安定な状況となっています。結果、原材料が高騰し、収益の圧迫につながっています。

そんなA社に、X社から経営権引継ぎの話が舞い込んできました。X社の仕入先である中堅の卸売業者は高品質な原材料を仕入れていますので、仕入先に問題を抱えているA社にとっては魅力的な存在です。

その一方で、X社の近隣には競合が多く、低価格・低収益な状況です。従業員同士の連携も少なく、できるだけ接客は短く済ませる形で、とてもサービス品質が高いとは言えません。もともと離職率が高かった上に、今回の経営統合に対して不安を抱えています。

そんなA社に対して、どのように経営診断を行い、助言するのか。これがこの事例Ⅰで問われているわけですね。

SWOT分析(A社)

それではA社についてSWOT分析をしてみましょう。あくまで現在のA社について分析してみます。

まずは強みです。A社は創業当時からコシの強い蕎麦が人気で、これは今でも続いている強みであると考えられます。また、現経営者になってから開発した看板メニューもあり、サービス品質も改善されていました。従業員同士がお互いに助け合い、自主的に問題解決する風土というのも、間違いなくA社の強みと言えるでしょう。

続いて弱みです。A社が現在抱えている課題は、常連の地元客の高齢化が進み、仕入が不安定で、原材料の高騰で収益が圧迫されていることでしたね。

機会について見てみますと、X社から経営権引継ぎの打診を受けています。この話を受けることで、A社の課題解決、さらには売上拡大を図りたいのだと思われます。

脅威は、原材料の仕入れ業者が高齢化している点にあります。ここでは、業者の高齢化が会社の外で起きているので脅威、結果としてA社の仕入が不安定・原材料が高騰している点が内部の問題として弱みと整理しています。さらに、近隣には飲食店やコンビニなどの競合も存在しているので、予断を許さない状況です。

特に強みについてはさらに項目を挙げることもできますが、最低でもこの辺りを与件文から拾えると良いでしょう。

SWOT分析(X社)

続いてX社のSWOTです。統合先までSWOT分析する必要があるのが、今回の事例の特徴ですね。

まずは強みです。強みは何といっても中堅の食品卸売業者経由で高品質な原材料を仕入れている点にあるでしょう。また、駅前という好立地な点も強みであると考えられます。

続いて弱みです。弱みは従業員同士の連携が少ない点、省力化された接客・サービス、商品が低価格で恐らく低収益である点、離職率が高い点が挙げられます。この辺りは与件文でもネガティブな書かれ方をされていたので、拾いやすかったですね。

機会としては、食べ歩き目的の外国人観光客や若者が増加している点にあります。X社はA社から3kmしか離れていませんのでA社の機会とも言えますが、文脈的にX社の説明で登場した記載のため、こちらで整理しています。

最後の脅威は、駅構内の商業ビルにファーストフード店、チェーン蕎麦店が進出して競合が激しいこと、特に大手外食チェーンとの価格競争が難しい点にあります。これに対してX社は価格で競り合っている状況なので、勝ち目がありません。

💡 以上の整理ができると、問題も解きやすくなると思います。二次試験の基本は、脅威を回避しつつ、弱みを克服し、機会を生かして強みを発揮することです。この基本を念頭に置きながら、各設問を見ていきましょう。
ABOUT ME
たかぴー
自己紹介:中小企業診断士。 一次試験は全科目60点超の合計512点という高得点で突破、二次試験は2回連続で合計で240点以上を達成して合格。 合格後は、本業のデータ分析スキルを生かした過去問研究、法人営業経験を生かしたわかりやすい解説で受験者支援を実施中。 チャンネル登録者1.5万人超の「たかぴーの中小企業診断士試験 攻略チャンネル」では、二次試験と中小企業経営・政策も解説。 趣味:ジム・筋トレ、旅行、YouTube、ブログ 連絡先:takapi.channel@gmail.com