はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。今回は、令和4年度の二次筆記試験・事例Ⅳの過去問解説を行いたいと思います。
今回のD社は、廃車や事故車を買い取って自動車パーツを販売する総合リサイクル事業者です。この年から「生産性に関する指標」が初めて問われたほか、セールスミックスや投資意思決定など、事例Ⅳらしい計算問題が並んだ年度でした。
この記事では各設問の解法に加えて、本試験でどの問題を取りに行き、どこを捨てるかという立ち回りについても触れていきます。なお、必ずご自身で問題演習をしてから読み進めていただければと思います。
D社の事業概要
まずはD社の事業概要です。D社は1990年代半ばに中古タイヤ・アルミホイールの販売で創業した総合自動車リサイクル業者で、資本金1,500万円、直近の売上高は約10億3,000万円です。
環境問題や循環型社会への関心の高まりに伴って順調にビジネスを拡大し、今では海外販売網の展開やさらなる事業多角化を目指している、という状況ですね。
D社は総合リサイクル事業を行っています。廃車や事故車を買取・引取をして、それらの自動車パーツを販売する会社ですね。こちらの事業は国内市場向けとなっています。

また、新たな事業として自動車パーツの製造事業を検討しています。こちらは3Dプリンターを利用して自動車パーツを製造して販売するというビジネスですね。
それからもうひとつ新規事業を検討しています。それが中古自動車販売事業ですね。今度は廃車・事故車ではなく、より良質な中古車を買い取り、それらを整備してから中古車として販売する事業となっています。こちらは当面、海外市場向けで、ゆくゆくは国内市場に展開したいと考えているようです。
この中古車販売事業には、新たな収益源の確保だけでなく、現在の中古パーツ販売事業にもプラスの相乗効果をもたらすという狙いがあります。一方で、海外市場が中心であることと事業ノウハウが不足していることから、リスクマネジメントが重要とD社は判断しており、この点は第4問で問われることになります。
財務データも押さえておきましょう。D社は売上高103,465万円(約10億円)、営業利益15,002万円、従業員数53名。比較対象となる同業他社は売上高115,138万円、営業利益11,327万円、従業員数23名です。この従業員数の差(53名 vs 23名)が、後の労働生産性で効いてきます。
この後の問題で、これらの事業の投資評価などを行っていきます。それでは第1問から順番に解説していきましょう。



