はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。今回は、令和3年度の二次筆記試験・事例Ⅲの過去問解説を行いたいと思います。
今回のC社は、革製のバッグを製造・販売するメーカーです。受注生産の「受託生産品」と、見込生産の「自社ブランド品」という2つの製品群を持つのが特徴で、生産形態の違いを理解できているかで問題の答えやすさが変わってくる事例でしたね。
まだ令和3年度の問題を解いていないという方は、ぜひご自身で解いてみてからお読みくださいね。
C社の事業概要
まずはC社の事業概要です。C社は革製のメンズ・レディースバッグを製造・販売するメーカーですね。製品は大きく2つに分かれています。

1つ目は受託生産品です。こちらは受注生産で低価格が中心で、主にバッグメーカー向けに製品を卸しています。2つ目は自社ブランド品です。こちらは見込生産で、手作り感のある高級仕様という記載がありましたので、価格帯は高額だと思われます。小売店や自社ウェブサイト向けに販売しているとのことでした。
製品群が受注生産品と見込生産品に分かれているのが、この事例の大きな特徴ですね。念のため、受注生産と見込生産の違いを確認しておきましょう。

まず受注生産は、注文を受けてから生産する形態です。注文を受けた分だけ生産するので、基本的に在庫を持ちません。課題となるのは、顧客に決められた納期を守るために生産リードタイムを短縮することですね。
一方、見込生産は需要予測にもとづいて生産する形態です。生産数量は自社で決めて、注文に対しては在庫で対応します。課題は、需要予測の精度を上げて在庫の過不足をなくすことです。
今回の事例では、以上の内容が認識できているかで問題の答えやすさが変わってきます。今回のように受注生産なのに在庫を持ってしまっているケースは他の年度でも見られますので、改めて生産形態の特徴と課題は整理しておきましょう。
SWOT分析と課題の把握
それでは、C社について詳しく分析していきます。まずは強み・弱みです。

強みは、熟練職人の高い技術力があり、企画から製造までの一貫生産体制を構築している点にあります。高い加工技術を生かした手作り感のある高級仕様の自社ブランドを持っていることも強みですね。また、流通網として独自のウェブサイトを持ち、自社ブランドの修理対応も実施していることも強みと言えます。
続いて弱みです。受託生産品は低価格で、新製品の企画・開発経験が少ないとありました。また、自社ブランド品は欠品や過剰在庫が生じており、在庫管理がうまくできていないようですね。最後に、熟練職人が高齢化していて、若手職人への技術習熟が進んでいないところも弱みとなっています。
続いて、機会・脅威・課題の抽出です。

まず機会については、自社ブランドが雑誌に特集され、小売店からの引き合いが増加しているという状況です。一方で脅威は、バッグメーカーX社がコスト削減のため、東南アジア企業への生産委託を進めているとのことでした。
こういった外部環境の変化を受けて、大都市の百貨店や商業ビルに直営店を開設し、自社ブランド製品の販売を拡大することが課題となっていました。それでは、以上の内容を踏まえて第1問から解説していきます。



