はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。今回は、令和2年度の二次筆記試験・事例Ⅲの過去問解説を行いたいと思います。
事例Ⅲは、業種は違えど製造業であることに変わりはなく、解答のパターンがある程度決まってくる事例です。今回もその型を意識しながら、全設問を解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
まだ令和2年度の問題を解いていないという方は、ぜひご自身で解いてみてからお読みくださいね。
全体像の確認
まずは今回の事例の全体像を確認します。C社は、売上の6割が建築用金属製品、残りがモニュメント製品の会社でした。

今後はC社の強みを生かせて付加価値も高い、モニュメント製品に注力していきたい考えなのでしたね。
今回の事例は、業務プロセスが詳細に描かれていました。

営業部門では、引き合いのあった案件単位で営業担当者をアサインして、担当者が契約締結を行い、2次元CADで設計・作図をし、顧客から承認されたら、製造部門に製作図を渡して製造指示を行います。
製造部門では、各営業からもらった製造指示にもとづいて、生産計画を月次で立案し、計画に従って加工・組立を行います。製造が完了したら、顧客に製品が引き渡されます。据付工事が必要な場合は外注による据付工事が行われ、営業担当者が施工管理を行い、最後に製造部長と営業担当者、顧客による検査が行われるようです。
全体のプロセスは以上の通りですが、設計・作図の承認前後では顧客要望で仕様・図面変更が発生したり、生産計画は製品の難易度と技術力が考慮された上で決められ、製造段階でもイメージのすり合わせのために打ち合わせが発生するようです。最終検査段階でも手直しが発生するとのことで、なかなかスムーズに案件が進まず、納期遅延が発生しています。
このような状況から、C社は「納期遅延の根絶」を掲げて改善活動に取り組もうとしています。納期を遵守するにはどうすればよいかを、徹底的に考えさせるような問題でしたね。
SWOT分析
それでは、SWOT分析でさらに詳しく見ていきましょう。

まずは強みです。高い研磨技術・溶接技術を持ち、顧客要望の特殊加工にも対応できます。それによって高品質な製品を生み出しており、また、設計から据付工事まで一貫して対応可能です。C社1社に頼めば、まさに何でもやってくれるというわけですね。
続いて弱みです。納期遅延が発生していて、各技術チーム間に技術力の差があります。また、工場建屋のサイズのせいで大型製品の制作ができません。さらには、作業工程や見積り等については標準化されていない状況です。C社の弱みは、現場で起こっている問題点も含めて考えた方が良いでしょう。
続いて機会です。機会としては、都市型建築が増加傾向のようです。これによりモニュメント製品の受注が増えていることも、この分野に注力する理由のひとつになっているのでした。
最後の脅威については、今回の与件文では特に記載が見当たりませんでした。SWOT分析は情報整理の目的で行っているので、特に記載がなかったとしても、何ら問題はありません。気にせず問題に取り掛かるようにしましょう。
それでは、ここから第1問〜第4問について、解答の方向性と、そこに至る思考プロセスを一問ずつ見ていきましょう。



