はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。今回は、令和2年度の二次筆記試験・事例Ⅱの過去問解説を行いたいと思います。
事例Ⅱは、模範解答を知ってしまえば「なんだ、そんなことか」と思うことが多いかと思います。ですが、本試験で得点する上で大切なのは、回答に至るまでの思考プロセスです。今回も全設問を解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、まだ令和2年度の問題を解いていないという方は、ぜひご自身で解いてみてからお読みくださいね。
全体像の確認
まずは今回の事例の全体像を確認してみます。3Cを少し変形して、X島・B社・顧客の観点で整理したいと思います。

まず、B社のあるX島は各所に絶景スポットがあり、主力産業は農業と観光業ですが、最近は活力が低下してきているとのことでした。
そんなX島を愛して止まない社長が経営するB社は、健康・長寿の効能があるハーブを栽培しています。一度は自社製品を開発しましたが、失敗したのでしたね。この経験が、のちのZ社との取引に繋がっていきます。その後、最近になって、オンライン販売で自社開発製品の販売に一部成功しています。また、社長はX島の活性化に意欲的です。
最後に顧客の観点です。健康志向を背景に、ヘルスケア市場は拡大基調なのでした。B社はZ社に取引が依存状態にあるものの、最近になってヘルスケアメーカーからの引き合いを獲得しています。オンラインサイトでの顧客は、20歳後半〜50歳代の大都市圏在住女性と、幅広い年代に受け入れられているようです。
今回の事例は、B社だけではなく、X島の活性化まで提案する必要があるという点が、特徴的な事例だったかと思います。
SWOT分析
それでは、B社をSWOT分析してみましょう。

まずは強みです。B社は無農薬・高品質なハーブがZ社に評価されています。また、自社工場での乾燥粉末技術を持つことで、輸送コストの削減に成功しています。Z社との取引実績があることで、他のメーカーからの引き合いがあるのでしたね。最後に、オンラインサイトでの直販実績があるのも、B社の強みと言えるでしょう。
続いて弱みです。何といってもZ社への取引が依存状態にあることが挙げられます。特定の顧客に依存すると、その企業からの取引が打ち切られた瞬間に経営が成り立たなくなってしまいますので、経営リスクが高い状態と言えますね。
また、大消費地でのハーブの知名度が低いようです。Z社での取引開始後、一部のヘルスケア意識の高い消費者への認知は上がったようですが、まだまだ全国的な認知度は低い状態かと思われます。さらに、自社製品の開発に一度失敗していることから、開発力は低いと言えるかと思います。
認知度にしても開発力にしても、その後に一部改善が見られますから、本当に弱みに分類できるか、悩ましいところでしたね。
続いて機会です。消費者の健康志向が高いこと、それによってヘルスケア市場が拡大基調なこと、そしてZ社との取引実績によって複数のヘルスケアメーカーから引き合いを受けていることが挙げられます。
最後は脅威です。Z社との取引終了がほのめかされている点、X島の活力が低下している点が挙げられるかと思います。
SWOTは第1問で出題されているだけあって、バランスよく記載されている印象でしたね。それでは、ここから第1問〜第4問について、解答の方向性と、そこに至る思考プロセスを一問ずつ見ていきましょう。

【令和2年度 事例Ⅰ】組織・人事の過去問をわかりやすく解説!



