はいどうも、中小企業診断士のたかぴーです。今回は「ファイナルペーパー」をテーマに解説していきたいと思います。試験直前期に効く、受験テクニックのお話ですね。
ファイナルペーパーという言葉は、合格者の体験記などで一度は耳にしたことがあるかと思います。試験直前に見返す、自分専用の最終確認ノートのことで、ちょうど7月頃から作り始めるのが良いですね。
ですが、いざ自分で作ろうとすると、「結局、何を書けばいいのか?」と手が止まってしまう方が多いと思います。そこでこの記事では、何を書いて、どうまとめて、どう運用していくのか、ファイナルペーパーの作り方を体系的にお伝えしていきます。直前期に点数を伸ばすための一本になるかと思いますので、ぜひ最後までお読みください。
✓ ファイナルペーパーとは何か(自分専用の弱点ノート)
✓ 何を書き、何を書かないか
✓ まとめ方と、作成ツールの選び方
✓ 直前まで「育てる」運用と、数字の丸暗記対策
ファイナルペーパーとは?
ファイナルペーパーとは、単なる知識の暗記帳ではなく、自分専用の“弱点ノート”のことです。試験の直前期や、それこそ試験開始の直前に見返す、自分のための最終確認用ノートですね。

ここでよくある勘違いが、全範囲をきれいにまとめたサブノートを作ってしまうことです。これは全くおすすめできません。全範囲のまとめは、すでにテキストや過去問集がやってくれている仕事だからです。
それを自分で一から作り直しても、時間がかかるわりに、本番前の限られた時間では到底見返しきれません。ファイナルペーパーはその逆で、自分の弱点に限定することが大原則です。
試験直前のわずかな時間でパッと見返すものなので、むしろ薄ければ薄いほど良い、という性質のものだと思っていただければと思います。
何を書くべきか?
では、その弱点ノートに具体的に何を書くのか、というお話です。ファイナルペーパーには、すでに完璧に理解した論点は書かず、自分の穴だけを埋める知識を書きます。

普段、受験生の皆さんは大量の学習内容を脳に送り込んでいます。繰り返し問題演習をすることで、完璧に理解できた論点も多くあることと思います。一方で、何度やってもザルからこぼれ落ちてしまう知識がありますよね。
いつも間違える論点、どうしても忘れてしまう論点、用語が似ていていつも勘違いしてしまう論点などです。こういった論点をファイナルペーパーにまとめていきます。ファイナルペーパーは、こぼれ落ちた知識の最後の受け皿といったイメージですね。
もちろん、出題頻度の低い論点を頭に詰め込んでも仕方ないので、過去問データブックなどを上手く活用して、優先順位は付けていきましょう。
逆に言うと、すでに完璧に理解した論点は、書く必要はありません。もう覚えているわけですから、書いても見返す意味がありません。完璧なものは思いきって捨てて、自分の穴だけを埋めていく、という割り切りが重要です。
どうまとめる?
続いて、どうまとめるか、書き方のコツですね。ファイナルペーパーは量を絞り、一言メモや対比表などで一目でわかる内容にしましょう。

例えばノートにビッチリと文章を書いても、見返すこと自体が嫌になってしまいます。極力シンプルに、ポイントを絞ってまとめる意識を持ちましょう。シンプルに書きすぎて後で分からなくなったら、テキストで確認したり、追記すれば良いです。初めから完璧を目指す必要はありません。
ポイントとしては、1項目1行くらいに抑えること。キーワードはひとことで、要点だけをギュッと凝縮します。そして、似ていて混同しやすいものは、対比表にして並べるのがおすすめです。紛らわしい2つを左右に並べて、「違うところ」だけを書いておくと、一目で区別がつくようになります。図解にできるものは図解にすると、記憶にも残りやすいですね。
図解が苦手だという方は、テキストや過去問解説に載っている分かりやすい図を使ったり、私の論点解説動画の最後のまとめパートは比較的コンパクトにまとめているつもりですので、そういったものを参考にしても良いかもしれません。
実際に私が受験生当時に作っていたファイナルペーパーは、こんな形です。

左側はどうしても覚えられない用語を一問一答形式にしたもので、右側が図解や対比表などで各種論点をまとめたものです。用語部分などをオレンジ色で記載することで、赤シートで隠せるようにしていました。シートで隠しながら簡易的な問題集として活用することで、記憶にも残りやすいです。
このように、目指すゴールは「パッと見ただけで思い出せる」状態です。読み込まないと分からないノートではなく、視線を走らせるだけで弱点を確認できる、そんな一枚に仕上げていく、というわけですね。
何で作る?
次に、ファイナルペーパーは何で作るべきか、確認してみましょう。結論として、目的や学習スタイルに合わせて、最適なツールを選べばよいと思っています。今回は大きく4つ紹介します。

まず手書きですね。これは書くこと自体が記憶に残りやすいというメリットがあります。
続いてPCです。こちらは図表が作りやすく、修正も楽なのが強みですね。
それからiPadです。過去問やテキストの画像をそのまま取り込んで整理できますし、PCで作ったものをiPadに読み込ませて使うこともできます。
最後に付箋ですね。付箋は覚えたらペリッと剥がせるのが便利です。
正直、どれが正解というものではありません。自分が一番続けやすいものを選んでいただければと思います。
強いて個人的なオススメを言うとしたら、ルーズリーフに手書きして、ファイルにまとめることですね。紙は自分のイメージをそのまま表現しやすいですし、デジタルツールだと簡単に作れてしまうからこそ、量が過剰になりがちです。本当に覚える必要がある知識だけに厳選する意味でも、紙が僕好みでした。
ただ、ここで一番お伝えしたいのは、ファイナルペーパーは「作る過程こそが、最大の勉強になる」ということです。何を書いて何を書かないか取捨選択して、自分の言葉でまとめていく。その作業そのものが、知識を整理して定着させる、最高のトレーニングになります。
だからこそ、ネット上に落ちている他人のファイナルペーパーを、そのままダウンロードして使い回すのは、正直もったいないなと思います。それは「他人の弱点リスト」であって、「あなたの弱点リスト」ではありません。手間はかかりますが、自分で作ることが、効果を最大化する一番のポイントです。
ファイナルペーパーを育てる
そして、ファイナルペーパーは一度作って終わり、ではありません。演習を通じて弱点を追加し、直前まで「育てて」いく意識を持ってください。

試験直前の7月からは、過去問を解き、間違えた論点を、その都度ファイナルペーパーに追加します。演習の前や、ちょっとしたスキマ時間に見返して、振り返りましょう。そして、試験直前まで更新し続けます。
もちろん、完璧に覚えたと感じたものは消していって構いません。こうして、常に「今の自分の弱点」だけが残っている状態に保ちましょう。日々こまめに手入れをしながら、本番に向けて、どんどん自分仕様に仕上げていくイメージで運用していただければと思います。
数字は“まとめて丸暗記”が効く
最後に、直前期の+αとして、ぜひおすすめしたい対策を紹介します。それは、数を変えるだけで出題される「頻出数字」は、集めて覚える、という対策ですね。

例えば経営法務では、知的財産権の存続期間が、特許権は20年、実用新案は10年、意匠は25年、商標は10年と定められています。こうして並べると、似た数字が混在していて、単体で覚えようとすると混ざりやすいです。
また、製造業の中小企業の範囲を示す、資本金3億円・従業員300人といった数字や、就業規則の作成義務が生じる、常時10人以上といった数字もあります。「面積」なら、大規模小売店舗立地法の対象となるのは1,000㎡超、などですね。
このような数字関連は、出題者からすると、とても問題が作りやすいです。数字を1つ変えるだけで、簡単に「誤りの選択肢」が作れてしまうためです。だからこそ、数字を入れ替えた正誤問題は、本試験でも頻出です。
そして数字は、理屈で理解してカバーするのが難しく、結局のところ覚えるしかない部分でもあります。であれば、いっそ数字だけを集めた単語帳を作って、まとめて暗記してしまうのが効率的、というわけですね。
こうした「数字だけ」を一覧にして、直前期に一気に詰め込むというのも、短時間で得点に直結しやすい、コスパの高い対策ですので、ぜひ取り入れてみてください。
まとめ
それでは最後にまとめです。今回は、ファイナルペーパーの作り方について解説しました。ファイナルペーパーは、全論点をまとめるものではなく、自分専用の弱点を集めた最強の一冊にするのでしたね。

書く内容は、間違える・忘れるものだけにして、既に覚えたものは書かない、というのがポイントでした。まとめ方は、できるだけシンプルに、図解も上手く使っていきましょう。これからの時期は、演習のたびに間違いを追加して、直前まで育てていきます。
媒体は、手書きでもデジタルでも、それぞれの特徴を押さえて、自分の好みで選んでいただければと思います。そして直前期の+αとして、数字は集めて丸暗記、というのが効くのでしたね。
直前期は、新しい知識を詰め込むよりも、自分の弱点を一つずつ潰していくことが、得点アップへの近道です。ファイナルペーパーは、まさにそのための道具ですので、ぜひ今日から、自分だけの一枚を育て始めていただければと思います。
それでは今回の記事はここまでとしたいと思います。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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