どうもたかぴーです!
当ブログは『経済・経営学教室』なんて仰々しいタイトルを付けていますが、経済学と経営学の違いがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
私たけぴーの母校である東北大経済学部は、経済学と経営学の両方を学べることができるのですが、入学試験の面接ではその違いを上手く説明できなかったという苦い経験があります(笑)
そこで今回はざっくりと経済学と経営学の違いをまとめてみました。
実際に私は両方を大学で学びましたので、実体験も交えながら書いていこうと思います!
入学する学部に迷っている人、これから経済系の勉強を始めたい人には是非読んで、その違いをよく理解してもらえたら嬉しいです。
経営学とは
つかさちゃんは東北大経済学部の設定だから、もちろん違いはわかるよね?
それに経済学と経営学の違いなんて意識したこともないのでよくわかりません!
経営学とは企業の利益を最大化するための方法をまとめられた学問なんだ。
具体的にはどういうことを勉強するんですか?
具体的には「マーケティング戦略」「製品戦略」「イノベーション論」「組織論」「会計」「株式・投資」などを学んでいくんだ。
ちなみに先輩としては経営学の面白さってどういうところだと思いますか?
教科書には僕たちが実際に商品を購入した事のあるSONYやApple、資生堂など有名企業の名前がどんどん飛び出してくるからね。
学校で習った理論を用いて、自分の興味のある会社を分析してみるのも楽しいんだ。
経営学は将来どんなことに役立つのでしょうか?
じゃあ就活生・会社員・投資家の3つの立場から考えてみるよ。
1つ目は就活生にとってだけど、生産者側の視点が付くことだと思うよ。
会社側の視点で物事を考えられるということですか?
就職活動は商品やサービスを購入する側から、生産する側に飛び込むことを意味するんだ。
だから今までとは全く逆の視点から会社を捉えて、会社の方針と自分がどうマッチングしているかをアピールしていく必要があるんだ。
就活が始まると、意外とこの視点の切り替えができない学生が多いんだよ。
大学生活4年間でみっちり企業研究しているわけですものね。
そういった意味では確かに有利に働くかもしれません。
もし所属部署が広報部だったらマーケティング論、経理部だったら会計というようにね。
最後の投資家にとっては、株式の投資先が、投資に値する企業かどうか見分けることができるようになるよ。
経営学は企業活動全般を学ぶ学問
経営学とは、企業の利潤を最大化するために最も効率的・合理的な方法を追究していく学問です。
勉強する具体的な例としては以下の通りです。
・マーケティング
商品・サービスの消費者への認知から最終的な購買に至るまでのプロセスを体系的に学びます。
広告や営業はこの分野に区分されます。
・製品戦略
市場に広く受け入れらる製品はどういう特徴があるのか、また、そのような製品を作り続ける方法論を学びます。
一部マーケティングと被る箇所もあります。
・イノベーション論
企業にとって、イノベーション(技術革新)は非常に重要です。
ある企業はイノベーションによって成功し、ある企業はイノベーションにより没落します。
そのようなイノベーションを引き起こす、あるいは対応する方法論を学びます。
・組織論
企業にとって最適な組織構成のあり方について学びます。
だんだんイメージが掴めてきたでしょうか?
また、経営学は将来こんなことに役立ちます。
・就活生にとって:生産者視点で会社を捉えられる
希望する会社がどういうビジョンを描いているかがよく分かるようになります。
その中で、自分がどのように会社に貢献したいかを語ることが就職活動の基本です。
・会社員にとって:学習した知識がそのまま活かせる場面が多い
従業員だとしても、管理職だとしても、務めている会社がどうあるべきか、という視点で仕事に取り込むことは大切です。
また、細かな業務ひとつひとつでも、経営学の知識が活きる場面は多いです。
・投資家にとって:優良企業を見分けることができる
経営学では非常に多くの企業の失敗事例・成功事例とその原因を体系的に学びます。
この知識に当てはめて投資先を分析することは、投資判断の助けとなるでしょう。
経済学とは
次は経済学について説明していくよ。
経済学は漠然としたイメージしかなくて、よくわからないんですよね~。
さて、経済学は個人・企業・政府が行う経済活動全般に関して学んでいくんだ。
経営学が企業だけを研究の対象にしていたのに比べると、分析の範囲が消費者、政府に至るまで広くなっているよね。
でもそれぞれの経済活動って具体的にどういうことですか?
個人の経済活動は、企業に対しては商品の購入と労働力の提供だよ。
それから政府に対しては公共サービスを受ける代わりに税金を支払っているんだ。
次の企業だけど、個人に対しては商品の提供と労働力の購入、
政府に対しては公共サービスを受ける代わりに税金を支払っている。
政府からとの関係は個人と一緒だね。
最後の政府の経済活動はどうなるのでしょう?
これらを図にまとめると次のようになるんだ。
※経済主体:経済学でいう家計(個人)・企業・政府を指す言葉
そして経済学の分析は主に数学の知識を利用して行うのがほとんどなんだ。
経済学で数学は必須という事を、ぜひ頭に入れておこう。
経済学を学ぶメリットはあるんでしょうか?
だから経済学を学ぶことでテレビなどの報道が、ある限られた視点からしか語られていないことなどが分かったりするんだ。
社会全体を正しく見通す力が付くんですね!
それに経営学を学ぶのも、経済学の知識が前提になるんだ。
結局企業は経済主体の一部だからね。
社会全体の仕組み・流れがわからないと、企業活動の最適化も図れないんだ。
経済学は個人・企業・政府が行う経済活動全般を学ぶ学問
経済学は個人・企業・政府という経済主体がそれぞれの目的に合わせて行う経済活動を分析する学問です。
それぞれの経済主体の経済活動の目的は以下の通りです。
・個人
商品等から得られる満足度の最大化
・企業
利益の最大化
・政府
景気をよくする
それぞれの目的はあくまで経済活動の目的である点に注意してください。
そして、それぞれの経済主体の経済活動は次の通りです。
・個人
企業に対して:商品の購入と労働力の提供
政府に対して:公共サービスを享受と税金を支払い
・企業
個人に対して:労働力の購入と商品の提供
政府に対して:公共サービスを享受と税金を支払い
・政府
個人に対して:税金の受け取りと公共サービスの提供
企業に対して:税金の受け取りと公共サービスの提供
以上に挙げた、経済主体の目的が達成される経済活動を分析するのが経済学の基本です。
その上で国同士、都道府県同士、あるいは産業同士で経済状況を比較分析などを行って、社会全体を経済の側面から理解を深めていきます。
経済学を学ぶと、社会全体の仕組みや日本を含めた世界の経済情勢よくわかります。
まとめ
経済学と経営学の違いをまとめると
経済学:個人・企業・政府の経済活動全般を学ぶ
経営学:企業に焦点を当てて、その意思決定の最適化を追求する
となります。
つまり、経済学は社会全体を、経営学は企業に絞ってそれぞれ学ぶという違いがあるのです。
それぞれ、自分の学びたい内容により近い方の学問を勉強するようにしたいですね。
言わずもがな、両方とも学ぶことで、それぞれの分野をより深く理解することが出来ます。
また、経営学の項で、就活生・会社員・投資家にとってのメリットを提示しましたが、あくまで”とっかかり”が掴みやすいというニュアンスで捉えてください。
結局本人のやる気・努力によるところが大きいと個人的には考えています。
最後に、大学の学部選択の際は、とにかく自分の興味のある分野の学部に入学することをおススメします。
なぜなら、大学で身に付けるべきは、自分の知的好奇心の赴くままにとことん追求する力だというのが私の持論だからです。
どんなことでも徹底して調べ、考える力は、将来どんなことにも役に立つことでしょう。
違いがわかりやすかったです。ありがとうございます。