今、アパート経営が注目を集めています。
ハイリスク・ハイリターンの株式投資、ローリスク・ローリターンの定期預金と比較して、アパート経営はミドルリスク・ミドルリターンの投資といわれています。ちょうど中間に位置しているということで、最も無難な選択として人気があります。
しかし、アパート経営にリスクがないわけではありません。
リスクをしっかりと把握して対策を打たなければ、アナタのアパート経営は失敗してしまうでしょう。
そこで今回はアパート経営を始める前に知っておくべき、アパート経営リスクを10個にまとめてみました。大事なお金を賢く使って、不労所得をGETしましょう!
1.アパート経営開始時のリスク
アパート経営にはどんなリスクがあるのでしょうか?
この記事では、アパート経営のリスクを
- 経営開始時
- 経営中
- 経営終了時
の3つに分けて考えます。それぞれ、不動産の購入・運用・売却に対応していますね。
この章では経営開始時のリスクを考えていきます。
1-1.リスク①資金調達
アパート経営を始めるには何よりもまず資金が必要です。おおよそ数千万~数億円のお金が必要となるでしょう。
こんな大金を現金で支払える人はほとんどいません。大抵の人は、銀行からお金を借りる、ローンを組むなどの手段を使いながらアパート経営を始めるはずです。
しかし、
いかに不動産は資産になるといっても、借金は借金です。
資産総額3億円なんて高らかに言っていても、実は借金も3億円近くあるなんて話はよくあることです。金利は一定ではありませんし、家賃収入も一定ではありあせん。
銀行から借りるお金は出来る限り少額で、低金利であった方が望ましいでしょう。
1-2.リスク②入居者集め
アパート購入の契約が済み、いよいよ念願のアパート経営だと思っても、入居者がいなくては収入は得られません。
入居者集めにはどのような方法があるでしょうか?
ほとんどの人は不動産屋に入居者集めを任せますが、やはり能動的に動いた方が人は集まりやすいです。
- 口コミ、紹介
- チラシ配布やポスティング
- 地域誌への掲載
- 近所の会社や商店街などへの営業
- 電柱の看板、普通の看板
- ネット掲示板
- 自社ホームページ
これらの方法で入居者募集の案内をかけることができます。しかし当然時間やお金がかかってしまいますね。
アパート購入で資金不足の時に、これらの資金を捻出するのは難しいものがあります。結局不動産屋に任せて、入居者が集まらず、アパート経営開始1か月目から赤字なんてことはよくあるのです。
お客さんが集まらないと商売が成り立たないのは、アパート経営においても同じです。
入居者をどのようにして集めるかも予め考えておきましょう。
2.アパート経営中のリスク
いよいよアパートを購入し、入居者が集まり、アナタが不労所得を得る時がきました。
しかし、アパート経営を行っている間もあなたは様々なリスクに対応していかなければなりません。
一つ一つみていきましょう。
2-1.リスク③人口流出
アパート経営開始時は、アパート周辺には人が多く、街も栄えていたのに、年々人口が減少していくということが起こり得ます。
少子化問題や、地方の過疎化問題が主な原因となりますが、アパート経営は10年以上の継続を前提にして考えなければなりませんので、当然こういったリスクも出てくるのです。
アナタが購入したアパートの周辺には、10年後、20年後でも多くの人が住む場所になっているでしょうか?
もう既に人口流出が始まっているのであれば、そのアパートを経営することは考え直した方がよいかもしれません。
2-2.リスク④空き室
空き室が出てしまうことは、アナタの収入が減ることを意味します。
空き室が出てしまう原因は単純に
退去数>入居数
であるためですね。アナタはできるだけ退去をしないように対策を打つと同時に、入居者を増やす努力もしなければいけません。
あまりにも空き室が多くなると、アナタが月々支払わなければいけないローンの金額が、家賃収入より高くなってしまいます。このような事態は、アパート経営において絶対に避けたいものですね。
2-3.リスク⑤老朽化
建物は年数経過により、どんどん老朽化が進んでいくものです。
老朽化が進めば、修理・修繕する義務がアパート経営者には課せられます。これは法律で決まっていることです。この修理・修繕費を計画的に積み立てておかなければいけないのです。
この問題が特に表れやすいのは、中古のアパートを購入した場合です。
購入価格の安さに引かれて購入したものの、1年後には高額な修理・修繕費を支払う羽目になるなんてことはよくあるのです。
中古アパートを購入する際は、ぜひご自身の目で物件の様子を確認しに行くことをおススメします。
2-4.リスク⑥災害
地震・火事・台風などの自然災害で、アパート自体が無くなってしまうなんてことが、アパート経営においては起ります。
確かに自然災害はいつ、どこで起こるかわかりませんが、もし起こってしまった時に、購入したアパートが耐えられるか事前に確認しておくべきです。
- 耐震強度はどのくらいあるのか
- 近くに氾濫する大きな川がないか
- 土砂崩れが起こりそうな崖が側にないか
- 地滑りでアパートごと流れる危険性がないか
など、あらゆる視点から自然災害のリスクを確認しておくのがよいでしょう。
2-5.リスク⑦家賃価格の下落
どんなに入居者で溢れていても、1部屋あたりからもらう家賃単価が下がってしまっては、アナタの収入も減ってしまいます。
家賃価格の下落原因としては、
①周辺アパートで価格競争が起こった
②入居者を確保するために仕方なく
などが考えられます。その時点で見てみれば仕方のない理由だとしても、長期的にはあなたの首を絞めてしまうかもしれません。
アパート経営においては、いかに家賃価格を維持し続けられるかが、非常に重要となるのです。
2-6.リスク⑧近隣トラブル
アパート経営中のリスクの最後は近隣トラブルです。
隣の部屋同士のトラブルで退去してしまう、あるいは近隣トラブルによる風評被害で入居者が集まらない、などのリスクが考えられます。
その中で最も多いのは騒音トラブルではないでしょうか?
隣の部屋の音が筒抜けでは、住み心地がよいとは言えません。
また、事件・事故などで死傷沙汰になることは、絶対に避けなければなりません。これが起きてしまうと、入居率が著しく低下し、家賃単価も引き下がってしまうでしょう。
3.アパート経営終了時のリスク
アナタがアパートを手放さなければならなくなる場合もあります。
それはアパート経営に失敗したからかもしれませんし、あるいは新しいアパートを購入する時の資金源にするからかもしれません。いずれにしても、アパートを経営を終了する場合に起こるリスクを把握しておくことに越したことはありません。
3-1.リスク⑨売却価格の下落
アナタがアパートを購入した時と、同じ値段でアパートが売れるかというと、そうではありません。
人口流出によって、その土地の価値が大幅に下落しているかも知れません。また、アパートの老朽化が進行し、大規模な修繕が必要になっているかも知れません。
もちろん売却価格が上昇している場合もありますが、経営を行う際に楽観的に考えるのは危険です。
アナタが購入したアパートいう資産は、売却時には価格が下がるものだと考えた方が無難でしょう。
3-2.リスク⑩換金性の低さ
換金性の低いということは、すぐにアパートを売却し、お金に換えることが難しいということです。
アナタが経営しているアパートを売りたいと思っても、翌日には買い手が見つかるとはなかなか考えにくいですよね?
アパートを売却するには数か月、あるいは数年単位の時間が必要な場合があります。
もしアナタが即金が欲しいのであれば、この換金性の低さはリスクになってしまうのです。
売却の検討も、長期的な視点で行うようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
アパート経営はほとんど労働を必要としない、不労所得の代表格ですが、多くのリスクを孕んでいます。
しかし、決してリスクがあるからアパート経営をやめろという話ではありません。
リスクを上手く回避して、大きな収益を上げている投資家はたくさんいます。
大事なのは、リスクを知ること、リスクに対してしっかりとした対策を打つことです。
アナタのアパート経営が成功することを、心よりお祈りしています。